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唯「あーだる……」
403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:10:41.35 ID:gel4iuf2O

ガチャン

澪「あ、唯。ずいぶん遅かったな」

澪「二人とも心配してたんだぞ?」

唯「…………」

スタスタ

澪「唯……?」

唯「…………」

スタスタ

澪「お、おい、唯……!」

澪「お前……びしょ濡れじゃないか! 一体どうして――」

唯「…………」

唯「……ほっといて」



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唯「あーだる……」 前
ブログパーツ 唯「あーだる……」
405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:16:59.60 ID:gel4iuf2O

聡「澪さーん、どうしたんすかー?」

澪「あ、いや、唯が……」

澪「あ、ちょ、ちょっと待てってば……」

唯「…………」

スタスタ

ガチャン

澪「…………」

聡「…………澪さん?」

澪「……しーっ」

聡「?」

澪「……そっとしておいてやろう」




406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:27:00.38 ID:gel4iuf2O

―――――――――――――――――――

聡「しっかし、どうしたんすかねぇ、唯さん?」

澪「さぁ、分からない……」

澪「……でも」

澪「でも今は……そっとしておいてあげた方がいい気がする」



408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:28:52.78 ID:gel4iuf2O

―――――――――――――――――――

コン、コン

聡「あの、唯さん?」

唯「…………」

聡「飯……冷えますよ?」

唯「…………」


―――――――――――――――――――

コンコン

澪「唯、起きてるか?」

唯「…………」

澪「……雑炊作ったんだけど、いらない?」

唯「…………」

唯「ごめん、今、食欲ない」




410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:34:36.29 ID:gel4iuf2O

―――――――――――――――――――

唯(…………)

唯(……なんだろう)

唯(……なんだか頭が、ボーっとする)

唯(…………)

唯(……こんなんじゃ、ダメだな)

唯(……こんな事で、いちいち落ち込んでたら)

唯(……強くならなきゃ)

唯(もっと、強く……)



ライブ当日まで
あと 2日




413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:47:35.85 ID:gel4iuf2O

翌朝

コンコン

澪「唯ー?」

澪「唯、入るぞ?」

ガチャン

澪「……唯?」

唯「…………」

唯「……あ……澪ちゃん……」

澪「唯……お前、顔赤いぞ……?」

澪「……どうした?」

唯「…………」

唯「…………ん~っとねぇ……頭がボーっとするの……」



414 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:50:45.45 ID:gel4iuf2O

澪「お前……!」

澪「ちょっと失礼」

ピタッ

澪「……あつぅ!」

澪「お前、熱があるじゃないか!!」

唯「…………エヘヘ、ごめんね……」

澪「何でもっと早く言わなかったんだ……」

澪「待ってろ、すぐお絞りと体温計持ってくる」



415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 20:55:01.13 ID:gel4iuf2O

―――――――――――――――――――

澪「……ほら」

唯「……ありがと、澪ちゃん……」

ピピッ

澪「37度8分か……」

澪「食欲は、ある?」

唯「ううん……」

唯「あ、でも飲み物が欲しいかも……」

澪「分かった、ちょっと待ってろ」




416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 21:01:48.60 ID:gel4iuf2O

澪「起き上がれるか?」

唯「……ちょっと厳しいかも……」

澪「じゃあ、そのまま……」

澪「……っと、こぼさないようにな」

唯「……んぐんぐ」

唯「つめ゙たい」

澪「冷蔵庫に入れてたからな」




417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 21:09:05.13 ID:gel4iuf2O

澪「しかし、昨日の夜から何も食べてないんだよな?」

唯「……コクコク」

澪「やっぱり何か口に入れた方がいいな……」

澪「…………」

澪「よし、昨日の雑炊温めてくるか」

ぐいっ

唯「……ま゙って」

唯「い゙かないで……」

澪「だ、大丈夫だって……」

澪「……すぐ、戻るから」




418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 21:15:21.82 ID:gel4iuf2O

―――――――――――――――――――

澪「どう? ……うまいか?」

唯「…………おいしい」

澪「そっか、良かった……」

唯「…………」

唯「……ねぇ、澪ちゃん」

澪「なんだ、唯?」

唯「……昨日、夢を見たの」

澪「夢? どんな?」

唯「……あのねぇ、」

唯「……けいおんの皆で……」

唯「もう一度……集まって演奏する夢」

澪「…………」



419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 21:19:24.54 ID:gel4iuf2O

唯「もう、できないのかなぁ……?」

澪「…………」

唯「私、もう一度……皆と演奏したいな……」

澪「…………」

澪「…………むり……だよ……」

唯「…………」

唯「そっかぁ……そうだよねぇ……」

唯「皆忙しいもんね……」

澪「…………」



420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 21:24:34.75 ID:gel4iuf2O

唯「……ねぇ、澪ちゃん……」

澪「…………」

唯「……澪ちゃんって、どうしてそんなに強いの……?」

澪「…………」

唯「私なんか、ダメだよ……」

唯「ちょっとした事で、すぐに落ち込んで……」

唯「行き詰まって……」

唯「…………」

唯「どうしたら澪ちゃんみたく……そんなに強くなれるのかなぁって……」

澪「…………」

澪「…………強く、ないよ」




421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 21:29:52.74 ID:gel4iuf2O

澪「強くなんか、ない」

唯「…………」

澪「……私きっと、唯よりも弱いよ」

唯「……ウソだぁ」

澪「ホントだよ!!」

唯「例えば、どんな所が?」

澪「…………」

澪「じゃあ……」

唯「…………」

澪「……話してあげるよ」


澪「私が友達を一人、なくした話」



422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/02(月) 21:30:13.37 ID:YV0bbdVrO
( ・_・) …。



450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 07:19:48.68 ID:xSSnDzAsO

―――――――――――――――――――
――――――――――
―――――

毎晩私の隣の部屋から、喧嘩する声が聞こえるようになったのは、私が大学に合格してからすぐ後の事だった

私は毎日聞こえないフリをしていたけど、内心はもう駄目かな、と思っていた
終わるのはもう時間の問題だ、と

しばらく後、私の父親は全財産を持ち逃げして家を出た

私は、大学に行くお金すらなくなったんだ

そんな事はつゆ知らず、そいつは楽しげに私に話かけてくる

大学に入ってからこうしよう、ああしよう、とか

私はそれを聞くのが本当に辛かった




493 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 21:24:06.73 ID:xSSnDzAsO

―――――――――――――――――――

律「なぁ、澪。大学入ったら絶対軽音部に入ろうな!」

律「それで、一緒に武道館へライブに行くんだ」

澪「……あ、う……うん……もちろんだよ」

律「なんだよ、元気ないなぁ……どうかしたのか?」

澪「いや、何でもない……」

律「んじゃ、練習しようぜ、練習! それまでに腕を磨かないとな」

澪「はは……お前から練習しようなんて、珍しいな」

澪「じゃあ私、家からベース持ってくるよ」



495 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 21:31:37.90 ID:xSSnDzAsO

―――――――――――――――――――

澪「…………」

澪「…………うそ」

家に帰った私が見たのは、
あらゆる物を持っていかれて、もぬけの殻になった私の部屋だ

母親が留守のうちに借金取りがやってきて、
金目の物は全て持っていってしまったらしい

……もちろん、ベースもだ



497 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 21:36:29.99 ID:xSSnDzAsO

―――――――――――――――――――

タッタッ

律「おい、澪!」

澪「…………」

律「何で最近、練習に来ないんだ?」

澪「……ごめん、忙しくてさ」

律「なんだよ……」

律「…………」

律「ははぁ~ん、さては彼氏でもできたとかぁ?」

澪「ちち、違うよぉ!」




498 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 21:47:22.28 ID:xSSnDzAsO

ベースがなくなった
大学に行く、お金もない

そんなこと、恥ずかしくてあいつに言える訳なかった

―――――――――――――――――――

私と母親は借金取りから逃げるため、
遠い実家へ帰ることになった

もちろん、皆には黙ったまま

親戚の何人かには、
ずっと遠くの○○大学に転入する事になった、
と嘘をついた




499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 21:56:11.07 ID:xSSnDzAsO

それからもあいつは、しつこく私に声かけてきた


律「……なぁ、おい……練習しないと、腕なまっちゃうぜ?」


律「ま、まあ家でやってるならいいんだけどさ」


律「でもやっぱり皆と合わせないと駄目だな、ウン」

律「ってことで、今日は練習に来いよ!」




500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:06:15.77 ID:xSSnDzAsO

私と母親が旅立つと決めた日
その日にも、そいつは私の所にやってきて言った


律「なぁ、ホントちょっとだけでいいからさぁ」


律「顔見せるだけで」


律「お菓子食って帰るだけでも!」


律「……な、頼むよ?」


律「このとーりっ!」



502 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:13:01.72 ID:xSSnDzAsO

そいつが、あんまりにもしつこいから……

だから、私は言ってやった


澪「ごめん、実は……」

澪「ベース、無くしたんだ」


律「無くしたぁ!?」

律「……なんで?」


澪「実は、落としちゃってさ」


律「お、落としたって……どこで!?」



503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:19:50.37 ID:xSSnDzAsO

澪「…………」


律「な、なぁ、どこで落としたんだよ……?」


澪「…………」


律「お、おい……」


澪「…………」


澪「――で」


律「……えっ?」


澪「△△山の道中の崖で」


澪「山頂で弾こうと思って山登りしてたら……うっかり転んじゃってさ」


嘘だ……




504 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:25:30.76 ID:xSSnDzAsO

澪「はは……」


澪「あそこなら、探しに行くのは無理だなって……」

澪「だから、諦めんだ」


律「…………」


澪「……そういう訳で、しばらく練習には行けない」

律「…………」


律「……そっか」




506 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:35:12.98 ID:xSSnDzAsO

それから私は母親と一緒に電車に乗って、
慣れ親しんだ土地を後にした


でも心の中には、ずっとわだかまりが残ってた


電車の窓に、ぽつ、ぽつと雨粒がこぼれ落ちてきて


それがまるで私の涙を表しているようで、


不安で不安で仕方がなかった


……もしかしたら


……もしかしたら、探しに行ったんじゃないだろうか

ってさ




507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:43:02.10 ID:xSSnDzAsO

次第に雨はどしゃ降りになってきて……


……私は居ても立っても要られなくて


でもどうしようもなくて


私はただ、自分の愚かさと至らなさを憎んだ


それからも、雨は止むことなく降り続けて、


結局その日は一日中、太陽が私の前に顔を見せることはなかった



509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:52:51.14 ID:xSSnDzAsO

それから約一週間して


私は、あいつが入院したという噂を聞いた


「肺炎、だって」


それを聞いたとき私は、
驚いた……というよりむしろ、

「やっぱりか……」と思った


何故なら私は、本当は分かっていたから

あんな事言ったらあいつ、絶対探しに行くって



510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:55:18.91 ID:Lm5gnh1J0
りっちゃん・・・・



511 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 22:59:39.29 ID:xSSnDzAsO

だから、私はもうあいつには会えない

会わす顔がない

きっと私の顔なんか見たくない

友達だなんて、思われていない

きっと……そうだ

あいつの前に顔を出すのは止めよう

あいつの中のアルバムから、私の存在を消去しよう

それで私の中のアルバムからも、あいつの存在を消去する

これで、完成

出来上がり。

私は友達を一人、失った訳だ




512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:08:29.94 ID:xSSnDzAsO




(おんなじだ……)




(この話、あの小説とそっくり……)




(そうか……)




(あの小説は、澪ちゃんの私小説だったんだ……)



513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:14:53.09 ID:xSSnDzAsO


それから、これは余談になるけど……


実家に帰った私は一人

大学にも行かず、

部屋にこもって小説を書き始めた

するとその小説がたちまちヒットして、

私のもとには見る見るうちにお金が入ってきた


他にも、出す小説は次々に売れ始めて、

終いには、ずっと遊んで暮らせるくらいのお金が手に入って、

借金なんか余裕で返せました……とさ



517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:22:25.31 ID:xSSnDzAsO

―――――――――――――――――――
――――――――――
―――――
澪「これで、この話は、お仕舞い」

澪「どう、面白かった?」

唯「…………」

唯「…………澪ぢゃん」

唯「……ゔぅ…………」

唯「たい゙へんだったんだねぇ、澪ちゃん…………グスン」


澪「ま、まあな……」

澪「でも、これで分かっただろう?」

澪「私は全然強くないんだ、って」



519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:27:41.99 ID:xSSnDzAsO

唯「……ぞんなごとない…………」


唯「……み゙おぢゃんは、十分戦っでたんだよ…………」


唯「………自分の、中で……」


澪「…………」


澪「………唯…」




524 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:36:02.12 ID:xSSnDzAsO

唯「…………だがら……」

唯「………ぞの友達も゙、許じてくれるよ……」


唯「ぎっと………」


澪「…………」


澪「私は……」


―――――――――――――――――――
――――――――――
―――――

梓「……こんな時間まで、何やってるんですか?」

スタスタ

梓「……また、いつものアレですか?」

ドラム「…………」

ドラム「いや、別に……」




528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:42:46.30 ID:xSSnDzAsO

梓「……はぁ、ホントに飽きないですねぇ」

ドラム「まあ、何か習慣になっちまったというか」

梓「……ま、別にいいですけど」

梓「ちゃんと練習もやって下さいね?」

ドラム「分かってるってば」


ガチャン


ギター「……あ、なにやってんの?」

ドラム「…………」

ドラム「……ギターか?」

ドラム「お前こそ、どうしたんだ、こんな時間に?」




530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:49:50.23 ID:xSSnDzAsO

ギター「うん、ちょっと人に会いに……」

ドラム「外、すげぇ寒いぞ?」

梓「上、何か着ていった方がいいですよ……?」

ギター「大丈夫、すぐだから……」


―――――――――――――――――――

ヒュッーー。

ギター「うわぁ、ほんとにさむぅい」

ギター「はぁ~」

ギター「息、真っ白……」



ギター「………あっ…」

ギター「……待った?」




532 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:53:24.61 ID:xSSnDzAsO

聡「…………」

聡「……別に、待ってねぇよ……」


ギター「うふふ……久し振りね、君から会いに来てくれるなんて」


聡「そうかな……」

聡「まあ、そうかもな……」


ギター「そうだよっ、」




533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/03(火) 23:56:55.94 ID:xSSnDzAsO

ギター「……っとぉ」

ぎゅうっ

聡「おい……」


ギター「ふふふ……」


ギター「………ねぇ」


聡「…………」


ギター「あれ、試してくれた?」


聡「…………」


聡「いや、まだだ……」




535 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 00:00:10.12 ID:xSSnDzAsO

ギター「…………えぇっ!?」


ギター「…………」


ギター「…………試して、ないのぉ?」


聡「…………」


ギター「せっかく、感想聞こうと思ってたのに……」

ギター「…………」


ギター「……あれ、すごいんだよ?」



536 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 00:10:11.53 ID:bYbnt0LKO

聡「………凄い?」

ギター「うん、すごい」


聡「……何がだ?」

ギター「使ってみれば分かると思うけどぉ……」


聡「…………」


ギター「……行くことができるの」


聡「…………」


聡「行く? どこへ?」


ギター「うっふふぅ……」


ギター「天国ぅ!」


聡「…………」




583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 19:02:31.15 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

コンコン

女「はぁい、どうぞ」

ガチャ


男「失礼します」

男「……明日のご予定をお聞きするために伺いました」

男「お嬢様は、いかがなさるおつもりでしょうか?」


女「……う~ん」

女「……そうねぇ、まずは仕事を片付けないといけないし……」

女「……それから、」

女「そう、明日の予定が書かれた資料はあるかしら?」


男「はっ、ただいま」



585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 19:14:08.55 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

男「……ライブの時間帯の資料なら、こちらに」

スッ

女「ありがとう」


PM 8:30 *********

9:00 *********

9:30 *********

10:00 Nyan☆Nyans


女「22時、開始かぁ」


女「……結構、時間あるわね」


男「お嬢様、他のアーティストのライブは見に行かれないのですか?」



588 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 19:29:06.19 ID:bYbnt0LKO

女「ええ、興味ないもの」


男「左様でございますか」

男「では、交通手段はいかがなさいますか?」


女「……そうねぇ」


女「車だと渋滞に巻き込まれるだろうし……」

女「…………」

女「……ヘリコプターなんてどうかしら?」


男「…………」

男「畏まりました」




589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 19:37:12.16 ID:i0KLl8uB0
ヘリw



591 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 20:11:52.26 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

澪「ゆーいー?」

ガチャ

澪「……唯、調子はどうだ?」


唯「あ、お帰り澪ちゃん」

唯「調子は……うん、大分良くなったよ。今は頭も痛くないし」


澪「そっか。きっと風邪薬のおかげだな」


唯「うん……」



593 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 20:15:11.06 ID:bYbnt0LKO

唯「…………はぁ」


澪「…………」


唯「……それにしても私……こんなタイミングで風邪ひいちゃうなんて……」


澪「……ひいちゃったものは仕方ないさ」


唯「そうだけど……」


唯「…………」


唯「……なんか、前にもこんな事あったよね」




594 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 20:25:02.05 ID:bYbnt0LKO

澪「学祭の時のことか?」


唯「うん……」

唯「…………」

唯「ゔぅ……私こんなのばっかりだ……」


澪「ま、まあまあ……」

澪「……あれだ、明日までによくなればいいじゃないか!」


唯「……そうなるといいんだけど」




596 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 20:31:16.62 ID:bYbnt0LKO

澪「とにかく、今日は早く寝ること!」


澪「……それから、ご飯もしっかり食べる!」


澪「……そうすれば、きっと明日にはもっと良くなるよ」


唯「…………」

唯「……うん!」

唯「それで……」

唯「それで、もし万一良くならなかったら、風邪薬大量に飲むね!」


澪「いや、それは駄目だ」




598 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 20:35:00.98 ID:bYbnt0LKO

唯「そうだ、澪ちゃん」


澪「んー?」


唯「私のバッグに、新しく買ったCD入ってない?」


澪「えぇっと……」


澪「……これか?」


唯「うん、ありがと」


唯「今日は、これ聞きながら寝るよ」



599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 20:43:58.75 ID:bYbnt0LKO

澪「それ、梓のバンドのやつ?」


唯「うん」

唯「……ちょっとギターのパートが気になっちゃって」


澪「唯ならそれくらいすぐ弾けるんじゃないか?」


唯「でも、ずっと触れてなかったし……」


澪「そうか……まあとにかく、今日は早く寝ろよ?」


唯「うん……お休み、澪ちゃん」


澪「お休み」

―――――――――――――――――――

ライブ開始まで
あと 24時間




602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 21:12:26.43 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

AM 8:00


梓「……ん゙ん……ふぁあ~……よく寝たぁ……」

梓「……カーテン、カーテン……」

ジャー

梓「うわっ、まぶし……」

今、私たちのバンドのメンバーは、

遊園地の敷地内にある超巨大ホテルにいます


梓「……顔洗ってこよ」




604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 21:22:43.30 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

バシャアッ

梓「……ふう、すっきりした」


私たちのライブが行われるのは、

このホテルの最上階にある特製会場

収容人数は5000人、

建設費は約2億円という代物だ


梓「って、みんなまだ寝てるし……」




605 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 21:40:55.62 ID:bYbnt0LKO

梓「散歩でもして来ようかな……」

―――――――――――――――――――

ホテルの下の階は中心が吹き抜けになっていて、

真ん中には大きな噴水が置いてある


梓「それにしても広いなぁ、ここ……」


梓「……迷子になりそう」


ライブ開始は午後10時から

遊園地を楽しむ時間は、十分にある


梓「……でも、練習もしないと」




606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 21:48:56.71 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

梓「う~ん……」

トコトコ

梓「……あれ?」


梓(噴水の横に座っているのは……ドラム?)


ドラム「………」


梓「……な~にやってるんですかっ?」


ドラム「………ん?」


ドラム「お、梓か……早いな」




607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 21:53:43.17 ID:bYbnt0LKO

梓「ドラムこそ……てっきり、まだ寝てるのかと思ってました」


ドラム「……なんだか早く眼が覚めちゃってさ」


梓「あ……もしかして緊張してるんですか!?」


ドラム「いやいやいや」


梓「まあ、私が言うのもアレですけど」


梓「……って先輩、それ、何ですか?」




608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 21:59:23.37 ID:bYbnt0LKO

ドラム「……ん? ああ、これ?」

ドラム「いや、別に何でも……」


梓「? 薬か何かですか?」

梓「……ああ、風邪薬とか?」


ドラム「ま、まあそんなところかな……」


梓「もう、気を付けてくださいよ? ライブ前に風邪だなんて……」


ドラム「……分かってる」




609 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:06:21.37 ID:bYbnt0LKO

ドラム「そう言えば……いたな」

梓「?」

ドラム「昔……ライブ前に、風邪ひいた奴」


梓「…………」

梓「……ああ、いましたねぇ」


ドラム「あの時は大変だったよな」

梓「大変でしたね……」


ドラム「最近会ってないけどさ」

梓「私も……この前メールがあったんですけど、忙しくて会えなくて」


ドラム「……そうか」




611 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:13:56.17 ID:bYbnt0LKO

ドラム「…………」

ドラム「……先、部屋に戻っとくよ」


梓「……あ、はい」


―――――――――――――――――――

ガチャン


ドラム「…………」

ドラム(まさか梓に見られるとは……)

ドラム(……あいつには、黙っておいた方がいいな)

ドラム(……持ち歩くのもマズいし、ここに置いておこう)




613 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:23:47.93 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

ギター「ふん、ふん、フフン♪」

ガチャン


ギター「ただいまぁ」

ギター「……ってあれ、誰もいないの……?」


ギター「……なんだぁ、つまんない」


ギター「……お風呂にでも入ろっかなぁ」




614 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:31:30.51 ID:bYbnt0LKO

―――――――――――――――――――

ジャアアアーーー

キュッ


ギター「はぁ、気持ちいい……」


ぴちゃ、ぴちゃ


ギター「あ、下着……」


ギター「持ってくるの忘れちゃった……エヘ」


ぴちゃ、ぴちゃ


ギター「かばん、かばん……」


ガサゴソ


ギター「……あれ、ないなぁ」




615 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:34:30.15 ID:bYbnt0LKO

ギター「……おかしいなぁ」

ぴちゃ、ぴちゃ


ギター「……替え持ってくるの、忘れたかなぁ……」


ギター「……あ、そうだ!」


ギター「ふふ、うふふ……」


ギター「誰かのを勝手に借りちゃお~」




616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:38:37.41 ID:bYbnt0LKO

ギター「おや……」


ギター「誰かなぁ、かばんを開けっ放しにしているのはぁ~?」


ギター「梓ぁ?」

ぴちゃ

ギター「ベースぅ?」

ぴちゃ

ギター「キーボードぉ?」
ぴちゃ

ギター「それとも……」


ギター「ドラムでしたぁ~」




618 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:45:21.62 ID:bYbnt0LKO

ギター「どれどれ……」


ギター「……お、あった、あった……」


ギター「うふ、うふふ……」


ギター「見かけによらず、可愛いぱんつぅ~クスクス」


ギター「よし、じゃあ、か~りちゃおっと!」


ギター「ちゃんと、かばん閉めてぇ……」


ギター「…………」


ギター「……あれ?」



619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/04(水) 22:51:51.89 ID:bYbnt0LKO

ギター「…………これ」


ギター「私が聡にあげたやつ……?」


ギター「……なんで?」


ギター「この袋の形、それに番号……」


ギター「……やっぱり、一緒だよね?」


ギター「…………」


ギター(聡が落としたのを、ドラムがたまたま拾ったのかな……?)


ギター「まあいいや、これも私が預かっておこう」


―――――――――――――――――――




639 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 01:51:27.39 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

AM 9:00


ピピピピッ


唯「う、ゔ~ん……」


ピピピピッ


唯「ん゙………」


唯「…………」


唯「朝………」



641 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 01:56:20.48 ID:8j6T4zJtO

聡「あ……唯さん、おはようございます」


澪「唯、おはよう」


唯「……二人ともおはよう」


聡「風邪で熱が出たって聞いたんですけど……大丈夫ですか?」


唯「……うん…」


唯「昨日より頭は痛くないし……だいぶ良くなったよ」


澪「唯、熱測ってみな」




642 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 02:02:04.46 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

ピピッ

澪「36度9分か……かなり下がったな」


澪「……喉が痛いとか、鼻がつまる、とかは?」


唯「う~ん……ちょっと鼻がつまるけど、平気だよ」


聡「走ったり騒いだりしなかったら、大丈夫なんじゃないっすか?」


澪「そうだな……」


澪「何か食べれそうか、唯?」



643 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 02:06:10.43 ID:8j6T4zJtO

唯「ヨーグルトとかなら……」

澪「分かった、ついでに風邪薬も飲んどけ」

唯「うん」


―――――――――――――――――――

聡「あ、唯さん、見て下さいよ、コレ」


唯「なぁに?」


聡「今日の朝刊の、この欄……ホラ、一面に載ってますよ」


唯「どれ……」

ペラ

唯「……ホントだ、すごい!」




645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 02:21:07.86 ID:8j6T4zJtO

都内の□□遊園地で、音楽イベント開催中

――昨日と今日にかけて、都内の遊園地で音楽に関する様々なイベントの催しが行われている

――このイベントは、「音楽と科学」をテーマに新しい視点から人々に音楽と関わってもらう事を目標とした催しである

――遊園地内には、本来のアトラクションに加え、新しくいくつかのパビリオンが設置されており、無料で体験することができる

――最大の目玉は、午後8時過ぎから開催されるライブイベントであり、いくつかの有名アーティストが参加する予定だ


唯「えぇ、こんな大きいイベントだったんだ……!」

聡「どちらかというと万博っぽいですねぇ」



646 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 02:28:33.03 ID:8j6T4zJtO

澪「聞いた話では、超大手レコード会社がスポンサーとして参加してるらしいぞ」

モグモグ

唯「へぇ~、そうなんだぁ」

ペラ

聡「そう言えば、さっきテレビでもやってましたよ」


唯「え゙……?」


唯「じゃあもしかして、ライブも実況中継されたりするのかな……?」


聡「多分やるんじゃないっすか? テレビ欄にも書いてありましたし」


唯「うわ、すごいなぁ~」




648 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 02:33:38.38 ID:8j6T4zJtO

聡「……というか相当混みそうですね」

澪「……だな」


澪「皆の準備ができ次第、すぐにでかけることにしよう」


唯「りょうか~い!」


聡「俺もう準備できてますよ」


澪「……実は、私も」


唯「え゙……じ、じゃ、すぐに用意してくる!」




652 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 02:50:36.47 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

AM 11:00


ワイワイ、ガヤガヤ


唯「うわぁー!」


唯「こ、こ、が、今日のライブ会場の遊園地かぁ!!!」


バァーーーン!


唯「すっごぉぉぉーーーーーーー」


唯「ーーーく人が多くて中に入れない。」


澪「…………」


聡「…………」




653 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 02:52:28.42 ID:8j6T4zJtO

唯「かれこれ一時間待ちですよ」


澪「着いてからが長かったな」


聡「DS持ってくれば良かった……」


唯「早くしないとお昼になりそうです」




655 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 03:00:21.40 ID:8j6T4zJtO

澪「まあ、ライブイベントは夜8時過ぎてからだしな」

澪「……見てまわる時間は、たっぷりあるよ」


唯「そうかなぁ?」


聡「そうそう、本番は夜っすよ!」


澪「そうだ、中に入ったら、早めに昼食取らないか?」


唯「……澪ちゃんもうお腹減ったの?」


澪「ち、違う違う。ちょっと時間ずらした方が空いてるかなーって」


聡「あー、確かにそっちの方がいいかもしれませんね」




656 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 03:07:48.33 ID:8j6T4zJtO

聡「あ、進んできましたよ」


澪「もうちょっとだな」


唯「うぅ……」


唯「もっと早く準備して出れば良かった……」


澪「ほぉ~ら、置いてくぞ、唯?」


唯「あ、ま、待って澪ちゃん……!」ダッ



657 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 03:16:39.99 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

AM 11:20


聡「しっかし……」


聡「どこ行っても、人多いっすねぇ」


澪「(モグモグ)そうだな」


唯「早めにご飯食べて正解だったかもねぇ」


聡「そうっすね……」


澪「……さて、これからどうするか」


聡「唯さんは、どっか行きたい所とかあります?」



658 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 03:21:00.01 ID:8j6T4zJtO

唯「私?」


唯「えっとぉ……」

ガサゴソ

唯「……ここ、行ってみたい」


澪「『映像と音響の部屋』……?」


唯「うん」


聡「ここから結構近そうですね」


澪「そうだな……よし、じゃあ行ってみるか」



676 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 14:08:36.92 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

AM 12:30


――それでは、次のニュースをお伝えします

――昨日から今日の夜にかけて、都内の□□遊園地で大規模な音楽イベントが開催中です

――現地の女アナさん、聞こえますか~?


女アナ「はーい!」

女アナ「ただいま私は、遊園地内の中心部にある、パビリオンの前に来ていま~す!」

女アナ「こちらのパビリオンは、『映像と音響の部屋』といって、新しい技術により『目で音を見ることができる』という代物ものです」


女アナ「それでは、早速中に入ってみましょう!」



678 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 14:22:12.97 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

女アナ「建物中は少し薄暗くなっておりますので、足元にはご注意下さい」


女アナ「……うわぁ、広いですねぇ~」


女性「……よっと」


女アナ「……あ、ほら見て下さい!」

女アナ「今、私の声が映像として目の前に映し出されています」

女アナ「分かりますかぁ~?」


女アナ「例えば、手を叩いてみますと……」

パン、パン

女アナ「ほら、すご~い!」


女アナ「このように、建物内では音の波長と振動を機械がキャッチして、周りに設置された云々(略)」


女アナ「それでは、中にいる人に早速インタビューしてみましょう!」



679 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 14:31:11.97 ID:8j6T4zJtO

女アナ「今日は、どちらからおこしですか?」

唯「……ふぇ!?」

唯「あ、あの……△△から……」


女アナ「あ、結構近いところに住んでいらっしゃるんですね~」

女「そちらの彼はボーイフレンドですか?」


聡「……は?」


唯「あ、い、いえ違います!」

唯「今日は、友達と3人で……」


唯「ってあれ、澪ちゃ~ん?」

聡「澪さんならあそこに……」


唯「? 澪ちゃ~ん、こっちおいで!」


澪「フルフル」



680 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 14:37:32.26 ID:8j6T4zJtO

女アナ「恥ずかしがり屋のお友達ですね~」


女アナ「それでは、ありがとうございました」


唯「は、はい!」


―――――――――――――――――――

唯「澪ちゃん、せっかくテレビに映るチャンスだったのに……」


澪「……映らなくて、いい」


聡「そうですよ、TVデビューするチャンスだったのに……」


澪「絶対やだ!」



683 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 14:46:46.99 ID:8j6T4zJtO

聡「じゃあ次はどこ行きます?」

唯「う~ん、とぉ……」


唯「どこかでちょっと休憩しない?」

聡「そうっすね~、じゃあ喫茶店ぽい所に入りましょう」

―――――――――――――――――――

PM 01:30


聡「結構歩くの疲れますね~」


澪「唯、風邪の調子はどう?」


唯「うん、今のところ、平気だよ」


聡「まあゆっくりまわればいいっすよ、時間もあるし」



695 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 15:20:42.49 ID:8j6T4zJtO

唯「梓ちゃんたち、もう着いたのかな?」

澪「……ホテルにでも泊まったんじゃないか?」

聡「多分、練習してるんすよ」


唯「そうだね、大切なライブだもんね……」

唯「…………」


澪「……あ、そうだ!」


聡「どうしたんですか?」

澪「私、ちょっと用事があるの忘れてた……」


澪「悪いけど、しばらく二人でまわってくれないか?」



697 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 15:27:16.74 ID:8j6T4zJtO

聡「別にいいですけど、どこへ……?」

澪「ごめん、すぐ戻るから」

唯「……じゃあ戻るときはメールしてね?」


澪「分かった、またメールする」ダッ


唯「行っちゃった……」


唯「…………」


聡「…………」


聡(……気まずい)

―――――――――――――――――――

澪(……せっかく来たんだから、二人きりにしてやらないとな……)

澪(私は他のところを見てまわろう)



698 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 15:35:03.43 ID:8j6T4zJtO

聡「あ、あの、唯さん……?」


唯「……なぁに?」


聡「俺たちも、どこか他の場所を見に行きましょうよ」


唯「うん、そだねぇ……」
―――――――――――――――――――

ギター「ふんふふん、ふん♪」

ギター「ちょっとコーヒーでも飲んで休憩しよ~っと」

ギター「………ん?」


ギター「……あれ、あそこにいるのは聡?」

ギター「……それともう一人……女の子?」


ギター「……へぇ、可愛い彼女がいるじゃない」

ギター「…………」

ギター「ふふ……ちょっとイタズラしたくなっちゃうなぁ……」




700 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 15:42:48.82 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

PM 4:00


ドラム「しかし、どこか見るっていってもなぁ……」

ドラム「梓は練習するって言ってるし……」


ドラム「ギターは相変わらずマイペースだし」


ドラム「こんな所を一人でまわる事ほど寂しいことはないな……」

ガサゴソ

ドラム「えぇっと、パンフレットには……」


ドラム「…………」


ドラム「よし、ここに行ってみるか……」


ドラム「『水と音の部屋』」



702 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 15:48:18.92 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

澪「う~ん、しかし一人で見てまわるのは寂しいな……」

澪「でもやっぱり、唯たちはしばらく二人きりにしてあげたいし……」


澪「そうだ、パンフレット……」

ガサゴソ

澪「どこか面白そうなのは、と……」


澪「…………」


澪「『水と音の部屋』……これ、面白そうだな」


澪「……よし、ここに行ってみるか!」




706 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:01:29.41 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

PM 6:00


唯「そう言えば、ここって普通のアトラクションとかもあるんだね……?」

聡「ええ……昨日と今日はイベントがメインですけど、他もちゃんと活動してますよ」

聡「ジェットコースターとか、お化け屋敷とか……ボートなんかもありますね」

聡「……ところで唯さん、結構見てまわりましたけど、大丈夫ですか?」

唯「あ、ちょっと休憩したいかも……」

聡「じゃあどこかのベンチで休みましょう」

―――――――――――――――――――

ギター「どこ行くんだろ……?」

ギター「あ、座った。……休憩かぁ」

ギター「さぁて……あの女の子はどうしてあげよっかなぁ……」

ギター「……あ、そうだぁ!」

ギター「さっき手に入れたこれで……クスクス」




708 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:10:06.06 ID:8j6T4zJtO

聡「あ、俺、飲み物買ってきます」

唯「ありがとー」

―――――――――――――――――――

唯「……ふぅ、落ち着いたぁ」

聡「じゃ、そろそろ行きます?」

唯「うん、次はジェットコースター行ってみようよ!」

聡「いいですね、行ってみましょう」


―――――――――――――――――――

ギター「例えば……」

ギター「例えば、少量の摂取なら……まるで天国に行っちゃったような快感を得られてぇ……」

ギター「……でも大量に飲んじゃうと、文字通り天国に逝っちゃう……」

ギター「……うふふ、もしかしたら地獄かもしれないけど」

ギター「……さて、問題はどうやって飲み物に混入させるか」




709 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:20:57.74 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

澪「ここが、『水と音の部屋』かぁ……」


澪「音楽を聞かせることで、美味しくなる水……」

澪「音によって変化する氷の結晶……」


澪「……ウソっぽ」


ブルッ

澪「し、しかし寒いなぁ……?」


澪「……氷が溶けないようにするため、こんなに温度下げてるのか?」

澪「早くまわって出ないと、凍えちまうぞ……」


澪「……ん?」


澪「あ、あれ? あそこにいるのって、もしかして……」




710 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:24:17.89 ID:8j6T4zJtO

澪「…………確か」


澪「確か、梓のバンドのドラムの人だっけ……?」


澪「練習しなくていいのかな……?」


チラッ


ドラム「…………」



澪「あ、やばっ、目が合った……」




711 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:29:14.73 ID:8j6T4zJtO

プイッ


澪「あ、あれ……?」


スタ、スタ


澪「あ、そっちは立入禁止区域……」


ドラム「…………」


澪「ま、また目が合った……」


澪「…………私?」


澪「………もしかして、付いて来いってこと……?」




712 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:32:31.59 ID:8j6T4zJtO

ドラム「…………」


澪「あ、ま、待って……!」

ダッ


ドラム「…………」


ガチャン


澪「…………」


澪「……今、確か……ここに入っていったよね……?」




713 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:37:03.15 ID:8j6T4zJtO

澪「あ、あのぉ……?」


澪「うぅ、さむっ!」

ガタガタ

澪「なに、ここ……?」


ガチャン


ドラム「…………」


ドラム「氷の保管庫さ、施設内で使用する」


澪「…………」


澪「あなた、何……?」


澪「私に、何か用……?」



715 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:44:24.59 ID:8j6T4zJtO

ドラム「…………」


ドラム「…………何だよ」

澪「…………」


ドラム「私のこと、覚えてないのかよ……!」


澪(……あれ、この声ってどこかで)


ドラム「……ほら、こうすれば分かるだろ!」


バサッ


澪「カチューシャ……?」




719 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 16:51:09.07 ID:8j6T4zJtO

澪「…………律…」


律「…………久々。」


澪「うそ…………」


律「…………」


澪「律……なんで……?」

澪「……梓のバンドのドラムは、律だったのか……?」


律「……そうだよ。」


律「……聡に聞いて、とっくに知ってるかと思ったけど」


澪「律………」


澪「あ、あの、私……お前に話さないといけない事が……」


律「……あのさぁ」



785 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:14:45.90 ID:8j6T4zJtO

律「……ここ、どこか知ってる?」


澪「……え?」


澪「知ってるも何も……今お前が氷とかの保管庫だって言ったじゃないか……」


律「……そ。マイナス5℃の保管場所」


澪「……それがどうしたんだ?」

澪「……それより私は、お前に話さなくちゃいけない事が…………!」


律「……まあ待てよ」


律「じゃあ、これは何だと思う?」


ジャラ


澪「…………」

澪「………鍵?」




786 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:16:33.26 ID:nDbLm5uaO
鍵だと!?
一体何が始まるというのです!?



796 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:23:08.42 ID:8j6T4zJtO

律「この時期にさ……」


律「ここに閉じ込められたら、多分死ぬかな」


澪「……お、おい……何を言って…………」


澪「……あ、どこ行くんだよ!!」


バタン

ガチャ


澪「おい、律……!!」ダッ


ガチャガチャ


澪「ど、どういうつもりだよ……!」




799 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:23:52.67 ID:wo+K6pWo0
澪が死んじゃうよ



801 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:24:36.29 ID:jsF3XmAMO
オワタ



804 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:26:21.14 ID:8j6T4zJtO

律「…………」


ガチャガチャ


澪「律ぅ………!」


澪「た、頼む、戻って来てくれ……!」


澪「私はまだ、お前に話したいことが…………」


ガチャガチャ


律「…………」




律「さよなら、澪」



815 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:36:49.55 ID:8j6T4zJtO

ジェットコースター搭乗口前

――ご搭乗のお客様は、貴重品を持ってから、

――お荷物をゲート横のカゴの中にお入れ下さい


唯「聡君、携帯は?」


聡「えっと……念のため、ポケットに」


唯「じゃあ、私も持っていこ」


唯「おサイフも持ったし……よし、準備万端」


聡「それでは、乗りましょうか」


―――――――――――――――――――

ギター「あ、今飲み物置いたわね」

ギター「しめしめ……チャ~ンス!」




818 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:38:01.27 ID:RcVj0SNSO
しめしめ



826 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:48:07.44 ID:8j6T4zJtO

ギター「あの子の鞄は一体どれかなぁ~?」

ギター「ふふ……あった、あった」

ギター「飲み物のフタを開けて、と……」


カパッ

サラサラ

ギター「……10グラムで、天国行き~♪」

サラサラ

ギター「……20グラムで、天国逝き~♪」

サラサラ

ギター「……30グラムで、地獄逝き~♪」

サラサラ

ギター「……40グラム」


ギター「……うぅ、可哀想に……これじゃあもう廃人か死人だね……」



843 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 21:56:18.57 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

唯「すごかったね~、ジェットコースター!」


聡「いや~俺、ああいう一回転する奴は苦手っす…………うぇ」


唯「あはは、聡君、顔真っ青~」


唯「あ……えっ~と、カバン、カバン」


キョロキョロ


唯「……あった、あった」

聡「じゃ、下に降りましょうか」




860 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:03:38.68 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

PM 8:30


聡「だんだん暗くなってきましたね」


唯「うん……ライブ、何時に行けば間に合うかなぁ?」


聡「結構広いですからね……歩いて行こうと思ったら、40分くらいはかかるかと」


唯「じゃあもう少しあるか……」


唯「あ、私飲み物捨ててくるね」



864 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:07:27.11 ID:8j6T4zJtO

聡「あれ……唯さん、それまだ残ってるんじゃないですか?」


唯「あ、うん。でも冷えちゃったから……」


聡「いらないんなら、俺がもらいますよ」


ぱしっ


唯「あ、ちょっと……!」


聡「いただきま~す」




892 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:16:30.93 ID:8j6T4zJtO

唯「ダメーーーー!!」


聡「……へ?」

唯「あ、いやその……それって何ていうか、間接キスっていうか……///」


聡「あ、ああ、そうですね! すみません」


唯「ううん……」


唯「……それ、貸して」


聡「? はい……」


唯「…………」


唯「んぐ、んぐ、んぐ……………ぷはぁ」

ポイッ

唯「じゃ、行こうか?」




915 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:24:46.22 ID:8j6T4zJtO

唯「次、どこ行く……?」

聡「そうっすね……」


聡「ちょっと話たい事があるんで……こっち来てもらっていいすか?


唯「……うん、いいよ」


―――――――――――――――――――

ギター「うふふ…………あははっ………クスクス」


ギター「あ~あ、飲んじゃった、飲んじゃったぁ~!」


ギター「可哀想に……あの子の将来、真っ暗だよぉ~!クスクス」




921 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:26:46.46 ID:jsF3XmAMO
てっきり即死かとおもた



936 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:32:54.60 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

PM 8:45


梓「遅い遅い遅い遅い遅い」


ベース「あ、梓、落ち着けって……」


梓「おっそぉーーーーい!!!」


梓「もうっ、ギターも律先輩も何やってるんですか!!」


キーボード「ま、まあまあ……そのうちきっと来るわよ」


梓「遅すぎです!!」


梓「ああ、もう……本番前にもう一度合わせたいのに……!」


ベース「まあ、その内来るって」



967 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:41:22.85 ID:8j6T4zJtO

―――――――――――――――――――

唯「さ、聡君、どこ行くの……?」

スタスタ

聡「……こっちです」


唯「ま、待って……」

はぁ、はぁ

唯(……やば、ここに来て頭がフラフラしてきた……)


聡「ほら、唯さんこっち……」


唯(……聡君の言ってることも、よく聞こえないし……)


ここですよ、唯さん


やっぱり熱が上がってきたのかな……


どうしたんですか、唯さん?



984 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 22:47:14.98 ID:8j6T4zJtO

唯「……はぁ、はぁ」


聡「……ほら、あそこに観覧車が見えるでしょう?」


唯「……ご、ごめん、頭がボーっとして……」


聡「大丈夫ですか、唯さん?」


聡(頭がボーっと? 熱が上がったのかな……?)


聡(……どちらにせよ、これはチャンスかもしれない)




48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:08:11.39 ID:8j6T4zJtO

聡「ほら、唯さん、こっち……」


ぎゅう


唯「……うん」


聡「…………」


聡(……どうする? 直接アレの居場所を尋ねるか……?)


唯「…………」


聡(……いや、ダメだ。こいつはまだ俺のことを信用しきっていない……)


聡(あれだけ探してなかったんだ……きっと意図的にどこか見つからない場所へ隠しているんだろう)



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:14:05.33 ID:8j6T4zJtO

聡(あれだけは、何としてでも手に入れなくては……)

聡(……あれは、金になる)

聡(恐らく、100万……いや、上手くいけば、200万……!)


唯「…………」


唯「…………聡君?」


唯「……どうしたの、聡君?」


聡「あ、いや……」


聡(どうする……?)


聡(どうする、俺……?)




57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:19:33.90 ID:8j6T4zJtO

聡「そうだ……」


聡(こいつを完全に落としてしまえば……!)


聡(……幸い、風邪で思考は働いていないはず)


聡「…………」


聡「………唯さん」


唯「………ほぇ?」


聡「観覧車、乗りましょうか」




58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:23:38.91 ID:8j6T4zJtO

唯「…………」


唯「ダメ、だよ……」


唯「……だって聡君、彼女……いるでしょ?」


聡「…………」


聡「いや……いませんよ、彼女なんて」


唯「うそ……私、見たんだもん……」


唯「……この前駅の近くで、聡君が女の子と歩いてるとこ……」


聡「……ああ、あれ?」



62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:27:08.08 ID:8j6T4zJtO

聡「あんな女、彼女じゃないですよ……」


唯「で、でも……」


唯「すっごく楽しそうに歩いていたし……」


聡「ほんとうですよ?」


唯「…………」


ギィ


聡「ほら、やっと上まで着きました」




63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:32:12.14 ID:8j6T4zJtO

聡「ここからでも十分、景色が綺麗ですねぇ」


聡「多分、上に行ったらもっと綺麗で……」


聡「さぁ、行きましょう?」


唯「や………」


唯「やっぱりダメ!」


聡(チッ、まだ渋るのかコイツ……)


聡「じゃあ、唯さん、聞いて下さい」


唯「………なに?」


聡「……実は俺、唯さんに言いたいことがあって……」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:35:49.19 ID:8j6T4zJtO

唯「……言いたいこと?」


聡「……そう」


聡「実は、俺……」


唯「…………」


聡「この前、唯さんと久しぶりに再会してから……」



聡「ずっと唯さんの事が、好きだったんです」



68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:38:55.75 ID:8j6T4zJtO

唯「…………」


唯「うそぉ……」


聡「本当です」


聡「……さぁ、行きましょう?」


唯「…………」



聡君が、私のことを好き?

そんなの、信じられない


でも……でも、聡君がそう言ってるんだし……


聡君は……ウソなんかつかないよね?



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:42:22.10 ID:8j6T4zJtO

どうしよう……


このままだと私……きっと、流されちゃう……


どうする……


…………


…………頭が痛い


また、風邪が悪化して…………痛い……


……あ~もういいや


どうにでも、なれ……



唯「……いいよ、行こう」




72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:46:24.39 ID:8j6T4zJtO

女「ちょっと待ったぁぁぁーーーー!!!」


唯「ビクゥッ!


唯「……な……なに……?」


女「……おい聡、唯を連れていってどうするつもりだ?」


聡「…………」


聡「ね…………」



聡「姉ちゃん……」




73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:51:07.69 ID:8j6T4zJtO

聡「…………どうして、ここに?」


律「どうして、ここにぃ?」


律「お前がまた馬鹿な事やってるからに、決まってんだろ!」


聡「ば、馬鹿って……俺は別に、何もやってない」


律「何もやってない、ねぇ……」


律「…………はぁ」


律「……唯のアパートに火ぃ付けたの、お前だろ?」




76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/05(木) 23:55:36.42 ID:8j6T4zJtO

唯「…………えっ?」


聡「お、おい姉ちゃん、何言って……!」


律「――あの日」


律「私が久しぶりにお前に会いに行った日」


律「あの日からしばらく、お前の跡をつけてた」



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:03:22.46 ID:UIMhz6moO

律「……私は、お前がバンドのメンバーと不信な取引をしてたのを知ってた」


律「セミアコースティックギターの中に、物を隠してな」


律「それで、真相を突き止めるために、お前の跡をつけることにしたんだ」


聡「…………」



85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:08:25.07 ID:UIMhz6moO

律「私は、お前が取引をした物をどこにやったのか突き止めようと思った」


律「――あの時、唯からメールがあったよな?」


律「急いで戻ったお前を不信に思い、私はすぐに跡をつけた」


律「お前は、唯のアパートの前でずっと隠れていた」




86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:14:45.32 ID:UIMhz6moO

律「……どうしてお前はすぐに中へ入らなかったのか?」


律「恐らく、唯がまだ出かけていないと思ったからだ」


律「きっと、唯の待ち合わせの時間まではまだ余裕があったんだ」


律「それで、唯が確実に出たと思われる時間に、こっそりと中に入ろうと思った………そうだろ?」


聡「…………」




88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:19:59.22 ID:UIMhz6moO

律「そこで私は、先回りして唯の部屋に行くことにしたんだ」


律「唯に警告するためにな」


律「……ところが、唯はすでに出掛けた後だった」


律「……おまけに部屋の鍵、空いてた」


唯「あ、しまった……急いでたから……」


律「私は申し訳ないと思いつつも、勝手に部屋に上がらせてもらうことにした」



90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:22:59.34 ID:UIMhz6moO

聡「…………」


律「そこで、見つけちまったんだよ……」


律「お前がずっと探してた、アレを」


律「私はそれを調べるために、急いで部屋を後にした」


律「……でも、それが失敗だったんだ」



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:27:34.44 ID:UIMhz6moO

律「唯の部屋に入ったお前は、必死でアレの在処を探した」


律「しかし、どこを探しても見当たらない」


律「……部屋の隅々まで、探しても」


律「そうこうしている内に、時間がどんどん過ぎていく」


律「それでお前は、証拠隠滅のために、仕方なく……唯のアパートに火を付けたんだ」



92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:30:59.59 ID:UIMhz6moO

律「私が気付いたときにはもう遅かった」


律「炎が燃え上がり、消防車がやってきた」


律「急いで唯のところへ行ったお前は、被害者面して一緒に帰ってきたんだ」


律「……とまあ、こんなところだろ?」


聡「…………」


唯「…………」




94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:36:38.05 ID:UIMhz6moO

聡「…………」


聡「証拠は……」


聡「証拠は、あるのかよ……?」


律「もちろん」


律「お前が手に入れ損なった、アレ自体を私は持ってるんだ……」


ガサゴソ


律「……ってあれ」


律「無い……」


律「……っかしいな、どこにやったんだ……?」




96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:39:11.20 ID:UIMhz6moO

唯「あ、あの……」


律「……んー?」


唯「その、『アレ』って……もしかして、これのこと……?」


律「……へ?」


律「ペット……ボトル?」




97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:42:56.13 ID:UIMhz6moO

唯「……うん」


唯「実は私、ちょっと前から変な人が跡をつけてるのに気付いてて……」


唯「それで、ジェットコースターに乗った後、飲み物を持ったんだけど……」


唯「なんか、重いなぁ……って」


唯「よく見ると、カップの横に粉みたいなものが付着してるし」




99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:48:29.61 ID:UIMhz6moO

唯「それから、私の後ろを付けてる人、見覚えがあるなぁって」


唯「……確かあずにゃんのバンドのギターの人……?」


唯「とにかく、何か混ぜられたんじゃないかと思って、捨ててくることにしたんだ……」


唯「それから、聡君がいきなり私のカップを取って飲もうとして……」


唯「……慌ててそれを止めてから、飲んだふりして空のペットボトルの中に入れておいたの」



100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:52:04.28 ID:JJ4vdCVH0
この唯はできる子



101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:54:04.26 ID:2v5O4ZHcO
なん…だと…?



102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:54:17.56 ID:UIMhz6moO

唯「今の話を聞くと、もしかしてその粉って、これのことじゃ……?」


律「……えらいぞ、唯ぃ!」

律「きっとそうだ、多分ギターが私のカバンから取って行ったんだ……!」


聡「…………」


―――――――――――――――――――


ギター「…………」


ギター(あちゃあ、かんっぺきにバレてるし……)


ギター(仕方ない、聡は放っておいて逃げるか……?)



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 00:59:56.68 ID:UIMhz6moO

律「どうだ、聡? ……そろそろ観念した方がいいんじゃないか?


聡「…………」


聡「………唯さん」


聡「唯さん、今の話、ホントに信じるんですか?」


聡「あんなの、デタラメですよ」


聡「さぁ、俺と一緒に行きましょう?」


唯「…………」




105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:03:08.33 ID:UIMhz6moO

聡「……さぁ早く、行きましょう!」


聡「俺と、一緒に!!」


唯「…………」


唯「あんたなんか……」



唯「あんたなんか、こっちからお断りだよ!!」


唯「べぇ~っだ!!」



107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:07:20.09 ID:UIMhz6moO

聡「……チッ」ダッ


律「あ、おい、待て!!」


律「クソ、逃がすか……!!」ダッ


律「唯、追いかけるぞ!!」


唯「ま、まって、りっちゃん!」


ギター「お~い、聡~こっちこっち~!」


律「あ!! あの野郎……!」




109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:11:03.99 ID:UIMhz6moO

唯「ま、待って、みんな……!」

唯「はぁ、はぁ」


唯(や、ヤバい……また、熱が上がってきた……)


唯(……頭が痛い……)


唯(どうしよう、皆に置いていかれちゃう……)


唯(あ、もうダメ……)


ふらぁっ


律「ゆ、唯っ!!」



112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:15:27.40 ID:UIMhz6moO

ガシッ


律「……唯、大丈夫か?」


唯「りっちゃん……」


唯「……早く追いかけないと、逃げられちゃうよ……」


律「……お前……もしかして、熱があるのか?」


唯「ううん、大丈夫……」


唯「それに、りっちゃん、ライブの時間……」


律「あ、し、しまった……!!」




114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:19:23.84 ID:UIMhz6moO

―――――――――――――――――――

PM 9:30


聡「はぁ、はぁ……」


聡「くそ、とんだ大失態だったな……」


ドンッ


女「きゃっ!」


チャリン


聡「あ、わりぃ、わりぃ。急いでるんで」


女「いたたた……」



115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:23:29.34 ID:UIMhz6moO

男「――お嬢様、おケガは!?」

パン、パン

女「うん、大丈夫……」


男「くそっ、あの野郎……!」

女「だ、大丈夫だってば……」


女「それより、今何か落としていったみたいだけど……」


女「なにかしら、これ……?」


男「? 見たところ、コインロッカーの鍵のようですが」



118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:28:14.77 ID:UIMhz6moO

女「ロッカーの鍵?」


女「う~ん、今の人はもうどっか行っちゃったし……」


女「斎藤、この鍵のロッカーを大急ぎで調べて……私のところへ持ってきてくれる?」


男「畏まりました、お嬢様」


女「私は先にライブの方へ行ってくるから」




120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:34:16.03 ID:UIMhz6moO

―――――――――――――――――――

PM 9:40


梓「遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い」


キーボード「あ、梓ちゃん、落ち着いて……」


ベース「しかし、本当に遅いな……何やってるんだ、二人とも」



律「待たせたな!!」


梓「……来たぁ!!」


梓「律先輩……それに、ゆ、唯先輩……!?」


唯「えへへ、来ちゃったぁ~」




121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:37:16.94 ID:UIMhz6moO

梓「な、なんで唯先輩がここに……?」


唯「うん、まあ、色々あって」


梓「そ、それにギターは……?」


律「それが……」


唯「色々あって、逃げられちゃった……テヘ」


梓「は、はぁ~!?」




122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:40:23.38 ID:UIMhz6moO

律「とにかく、準備をして……」


――バタン!


「はぁ、はぁ」


律「おや……ようやくお姫様のご到着だ」


澪「はぁ、はぁ」


澪「律………」


澪「探したぞ………!」




123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:46:11.45 ID:UIMhz6moO

律「マイナス5℃の気分はいかがでしたか、お姫様?」


澪「律…………」


澪「よくも………よくも、騙したな……!」


律「なんのこと?」


澪「……なにが『閉じ込める』だよ!」


澪「……なにが、『死ぬ』、だよ……う、ウソばっかりついて…………!」


澪「わ、わたし……ゔっ……ほ、ホントに、死ぬかと…………」


律「……馬鹿だなぁ、私が澪を殺すわけないじゃん」




126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:49:48.92 ID:UIMhz6moO

澪「…………だ、だって!!!」


律「……ちょっと待ってろ」


澪「…………」


律「……ほら、これ」


澪「…………」


澪「これ………」


澪「……わ、私の……ベース………どうして……?」



127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:56:42.17 ID:GJ46jhnj0
えっなにどういうこと?



129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:58:30.51 ID:UIMhz6moO

梓「えぇ、律先輩、まだ返してなかったんですかぁ!?」


律「だって、会う機会がなかったし」


澪「…………」


梓「澪先輩……律先輩って、2年かけてそれを探し回ったんですよ?」


梓「……その経験からか、その後も人から頼まれて盗まれた楽器を取り返したり、
不正売買を取り締まったり……
練習もせずに、余計なことばっかりしてますけど」


律「いらん事は言わなくてよろしい」




130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 01:59:39.82 ID:GJ46jhnj0
りっちゃんイケメンすぎるううう



132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:03:19.10 ID:UIMhz6moO

唯「不正売買……そうか、それで楽器屋の店長は被害届出すのを渋ってたのかぁ……」



澪「…………グスッ」


律「ほ、ほら。泣くな澪………」


澪「わ、わ゙たし……律に……言わなくちゃいけないことが……」


律「…………」


律「あ~、その事だかな……」




133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:06:22.00 ID:UIMhz6moO

律「……私もお前を騙しただろ?」


律「だから……」



律「あれで、おあいこだ」



澪「律………ポロポロ」




梓「あ、あのぉ……お取り込み中の所、申し訳ありませんが、時間が……」



136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:11:22.99 ID:UIMhz6moO

律「や、やべぇ、今何時!?」


梓「9時50分です」


律「あと10分で開始じゃねーーかぁ!!」


律「なんでお前はそんなに落ち着いていられるんだ!?」


梓「ぜ、ぜん全然落ち着いてませんって!!」


梓「ああ、どうしよどうしよ……」


キーボード「……あ、あのぉ、そう言えばギターさんは?」



138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:13:51.64 ID:UIMhz6moO

律「あ、そう言えばギターがいないんだった!!」


梓「ど、どうするんですか!?」


律「どど、どうしよどうしよ……」


梓「どーするんですかぁぁぁーーーー!!」



唯「あ、あのさぁ……」



140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:17:14.68 ID:UIMhz6moO

唯「……私、弾けるかも」


梓「…………へ?」


律「え…………マジ?」


唯「う、うん……実は昨日、寝る前にずっとCDかけてたから……」


唯「頭に付いちゃった……エヘ」


梓「え、そ、それだけで弾けるんですか!?」


唯「うん、多分」



142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:19:50.90 ID:UIMhz6moO

唯「でも……」


唯「でも、ギターがないと……」


唯「私、ギー太が燃えちゃったから……」


律「おい」


梓「け、結局ダメじゃないですかぁぁぁーーーー!!」


律「ああ、どうしよどうしよ」




143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:23:54.58 ID:UIMhz6moO

―――――――――――――――――――

PM 9:55


女「はぁ、やっと着いた……」


女「もう、この遊園地、中に入ってからも広いんだから……」

女「そろそろ、始まってるかしら……?」


ブォォォ


ガチャ


男「お嬢様、先ほどのロッカーの中身をお持ちいたしました」




144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:27:32.59 ID:UIMhz6moO

女「あら、ありがとう」


女「持ち主が分かるといいんだけれど……」


男「……こちらです」


女「…………」


女「……これって……ギター? 一体誰のかしら?」


女(あれ、でも何処かで見た覚えが……)



147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:31:46.98 ID:UIMhz6moO

―――――――――――――――――――

PM 9:58


梓「ああ、どうしよどうしよ……」


律「いや、これもう終わっただろ」


唯「ああ、私のギターさえあれば……」


澪「ベースなら一本余ってるんだがなぁ……」



ガチャ


女「あのぉ……失礼しま~す」




148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:39:15.87 ID:WCikWRzcP

聡「死ね! 恨みを晴らしてやる!!」


キーボード「うあっ・・・・・・うあああ!!!」 グサ


キーボード「・・・・・・」


聡「ふぅ・・・・・・はぁ・・・・・・そして俺も死んでやる・・・・・・」 グサ ドサ


ガチャ


女「これでキーボードの私の出番ね」




149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:40:08.03 ID:UIMhz6moO

唯澪律梓「………………」

唯「む…………ムギちゃん!?」


紬「……えぇ!?」


紬「皆さんお揃いで……一体どうしたんですか!?」


澪「む、ムギこそ一体どうしたんだ……?」


律「あぁ、ムギの会社はこのイベントの主催だから……」


梓「む、ムギ先輩、助けて下さい!!」




150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:45:47.79 ID:UIMhz6moO

紬「どうかしたの?」


梓「ギターが一本足りないんです!!」


紬「ギター……?」


紬「あ、そうだ。さっきこんな物を手に入れたんだけど……」


紬「これ……」


唯「……そ、それ…」


唯「………ギ………ギ……ギ……ギー太!!!」


唯「どうして……!?」


律「――お、おい、もう始まるぞ、急げ!」



151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:48:32.07 ID:UIMhz6moO

梓「――唯先輩、ギターあったんですか!? 早くっ!!」



唯「ま、待って、まだチューニングが……」



律「いいから急げ、もう出るぞ!」



153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:54:03.86 ID:UIMhz6moO

梓「……こんばんは!!」

ワァァァァァーーーー!!!!


梓「えっと……Nyan☆Nyansです!」


梓「今日は、このようなイベントにお越しいただき、本当にありがとうございます!!」


梓「それでは、聞いて下さい」


梓「『恋の方程式』」


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――――――――――
―――――




154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 02:59:06.53 ID:UIMhz6moO

ベース「あの……良かったら次の曲、変わりに弾かない?」


澪「え……!? そ、そんな悪いですって」


キーボード「皆さん、お友達みたいですし……」


紬「でも……流石に3人もチェンジするのは、ちょっと……」


澪「顔でバレるしな」


ベース「あ、それなら私にいい考えが……」




156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 03:06:44.43 ID:UIMhz6moO

パッ……

――キャア!
――あれ、停電?
――演出とかじゃないの?

梓「皆さ~ん、聞いて下さい!!」


梓「実は、照明の機械が故障してしまったらしくて……」

梓「演奏には支障がないのでご安心下さい」


梓「――それでは、次の新曲は……」


梓「唯さん、ボーカル(ボソッ」


唯「えぇ~!? だ、ダメだってそれは!」


梓「……もうこの際、思いっきりやっちゃいましょう!」


梓「放課後ティータイム、復活ライブです!!」



157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 03:09:27.92 ID:UIMhz6moO

律「……お、いいねそれ!」


紬「何の曲をやるんですか?」


澪「……そりゃあもちろん、あの曲だよな?


梓「唯先輩、歌詞覚えてます~?」


唯「お、覚えてるよ~!」




160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 03:19:11.63 ID:UIMhz6moO

律「よし、じゃあいくか!」

梓「――それでは、次の新曲は……」

唯「『ふわふわ時間』!」

―――――――――――――――――――

キミを見てると いつもハートDOKI☆DOKI
揺れる思いは マシュマロみたいに ふわ☆ふわ

いつもがんばる キミの横顔
ずっと見てても 気づかないよね

夢の中なら 二人の距離 縮められるのにな

あぁ カミサマお願い
二人だけの Dream Time ください☆
お気に入りのうさちゃん
抱いて

今夜も オヤスミ♪


唯「ふわふわ たぁいむ♪」



161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 03:20:22.71 ID:9hKA0gC7O
唯の夢叶った(´ω`)



165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 03:25:35.03 ID:UIMhz6moO

―――――――――――――――――――

1ヶ月後


――お客様にお知らせします
――3番ゲートに到着予定の便は……


憂「……えっとぉ」

憂「確か、この辺だったはず……」

憂「あ、いた! お姉ちゃ~ん!!」


唯「……うい!!」


憂「お姉ちゃ~ん!」


唯「う~い~!!」

ガシッ

憂「あはは、久しぶり……」

唯「会いたかったよぉ、うい~!」



166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 03:33:09.79 ID:UIMhz6moO

憂「私も会いたかったよ~、お姉ちゃん」

憂「中々帰ってこれなくて……ごめんね?」

唯「ううん、憂も向こうで忙しかっただろうし」

憂「それじゃ、帰ったら美味しい料理、たくさん作るね!」

唯「……いや、せっかく帰ってきたんだから、憂はゆっくりしてって! 私が作るから!」

憂「えぇ、お姉ちゃんがぁ~!?」

唯「大丈夫、澪ちゃんにたくさん料理習ったし~」

憂「えぇ、ほんとに~!?」

唯「うん、それから、それから……」

憂「えぇ、すご~い!」

…………………
…………

END




175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 04:20:04.25 ID:8FjKR9acO
乙!

よかったぜ



177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 05:19:08.25 ID:lQtirjps0
乙。
唯ちゃんの心を弄んだ聡マジ許さんきん



191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/11/06(金) 11:45:06.00 ID:5sBLb/RaO
面白かった。次は先に文章作ってから投下したらいいと思うよ



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この記事へのコメント
おもしろかった
2009/11/19(木) 22:23:10 | No.3856 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
ギター鬼畜可愛い
2009/11/19(木) 23:14:02 | No.3857 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
聡…許さん
2009/11/19(木) 23:15:28 | No.3858 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
聡wwwwwwww
2009/11/20(金) 02:29:25 | No.3865 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
ギター=憂だと思ってたら全く関係なかったでござるの巻
2009/11/20(金) 02:31:04 | No.3866 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
最後適当だなww

聡はしね
2009/11/20(金) 04:37:08 | No.3868 | 戯言ヴぃp | #NkOZRVVI[ 編集]
最後の投げっぷりがハンパないなおい
2009/11/20(金) 12:38:04 | No.3869 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
マジでおもしろかった
2009/11/22(日) 02:58:42 | No.3884 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
携帯だと最後まで読めない
2009/11/22(日) 07:05:47 | No.3886 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
なかなか面白かった、が
伏線の投げっぷりが半端無かったのはちと残念
2009/11/22(日) 21:46:14 | No.3890 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
誰を信用していいのか分からない緊張感を保ってて良かった
2009/12/23(水) 16:52:08 | No.4149 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
まさにハラハラDoKiDokIでした
2010/03/29(月) 22:28:21 | No.4775 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
これは酷い
2010/05/04(火) 03:25:11 | No.5084 | 戯言ヴぃp | #cRy4jAvc[ 編集]
聡だけは許さない絶対にだ
2010/05/05(水) 21:23:03 | No.5113 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
りっちゃんが可愛すぎた
2010/05/13(木) 20:54:20 | No.5220 | 戯言ヴぃp | #ZZW0kJgA[ 編集]
聡落ちるところまで落ちてワロス
2010/06/12(土) 03:26:41 | No.5897 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2012/01/22(日) 10:08:39 | No.7941 | | #[ 編集]
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2012/08/17(金) 20:50:25 | No.7951 | | #[ 編集]
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