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ほとんどVIPのまとめ。

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('A`)ドクオは管理職のようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:31:19.41 ID:Nfp4mOEU0

('A`)「おい、飲みにいかんか」

( ^ω^)「あ……いえ今日は」

(´・ω・`)「なぁ……」

せっかく交流を図ってやろうというのに、なんて態度だ。
俺はわざと聞こえるようにしたうちをした。

('A`)「何か予定でもあるのか」

( ^ω^)「あ……今日は、うちで息子の誕生日があるんですお」
(´・ω・`)「ぼ、僕もそれに呼ばれていまして」

くだらん用事だ。
どうせ、妻に覇権を握られているのだろう。軟弱な若者どもめ。




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ブログパーツ ('A`)ドクオは管理職のようです
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:36:33.11 ID:Nfp4mOEU0

('A`)「そんなもの、電話して断れ。仕事の飲みが入ったからいけないと」

( ^ω^)「そんな……」

(´・ω・`)「課長。それは流石に」

('A`)「何だ。上司の言う事が聞けんのか?」

自然と声が荒くなった。
家内にすら逆らえぬ軟弱者のくせに、この俺に逆らおうというのか。

('A`)「言っておくが、俺が総務にきたのは会社の伝統だからだ。腰掛け課長なんだよ。
    営業職では、毎日米国人相手に流暢な英語で対応したもんだ。
    お前ら、英語は話せるのか? いや、そもそもビジネスマナーというものをだな」

('、`*川「課長。今日のところは勘弁してあげたらどうですか?」

不意に、背後から伊藤がフォローに入った。

( ・∀・)「そうですよ、課長。そいつらはまだ新婚ですし、目を瞑ってやってはくれませんかね」

モララーまでやってきた。まったく、総務はぬるいと聞いてはいたが
甘い汁を吸って生きている奴らが団結すると、こうもうざったいとは予想外だった。




5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:40:52.11 ID:Nfp4mOEU0

('A`)「駄目だ。今日は付き合え。上司命令だ」

( ^ω^)「そんな……息子にプレゼントをあげるって約束したんですお」

('A`)「そんなもの、明日にすればいい」

(´・ω・`)「いくらなんでも、それは酷いですよ」

ショボンが噛み付いてきた。見たところ、まだ二十代だ。
その若さで総務ということは、よほど使えない人間だったのだろう。
日本の会社は、役立たずに甘すぎる。もっと、アメリカを見習えと常々思う。

('A`)「ふむ」

しかし、ここで引いては、上司としての面子が立たない。
まあ、初日から事を荒立てるのは得策ではないだろう。俺は精一杯の妥協案をあげた。

('A`)「よし。ショボン、お前が付き合え」

ショボンは露骨に嫌な顔をした。俺はかまわず続ける。

('A`)「もしお前が断るなら、内藤を連れて行く。
    三年間、ここで仕事をするんだ。早いとこ、俺も総務の連中と仲良くならないとな」



6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:42:57.11 ID:ZdKMjSg/0
やり手かぁ
似合うような似合わんような感じだな



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:44:04.86 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「そんな……」

('A`)「どうするんだ。断るのか?」

(;^ω^)「ショボン」

(´・ω・`)「……わかりました。付き合いますよ」

('A`)「よし。じゃあ、行くぞ。いい店を知ってるんだ」

(´・ω・`)「終電までには、帰りますからね。家族がいるんで」

ショボンは嫌々な様子だったが、俺は内心ざまあみろ、と思っていた。
結婚は人生の墓場だと、常々耳にしていた。俺もそう思う。
何が哀しくて、女や餓鬼のために仕事をしなければならないんだ。

家族の為に仕事を疎かにする奴が、俺は一番嫌いなのだ。




11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:47:35.21 ID:Nfp4mOEU0


(´・ω・`)「あ、うん。夕飯はいらないからね」

('A`)「電話は終わったか?」

(´・ω・`)「はい……」

俺とショボンは、馴染みの居酒屋に入った。
通だけが知っている店だ。俺は会社に入った頃から、通っている。
大将ともすっかり仲がいい。

('A`)「大将。いつものくれ」

「あいよ」

('A`)「俺のおごりだ。好きに飲め。若いんだから、いくらでも飲めるだろう?」

(´・ω・`)「はぁ……でも、僕はあんまりお酒は飲まないんですよ」

俺は煙草を取り出し、火をつけた。
この店は禁煙ではない。そういう区切りのないところが、おれは気に入っている。

('A`)「ほう? 珍しいな。俺が若い頃は、同僚と倒れるまで飲み比べしたもんだ」




14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:50:22.90 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「そうなんですか」

煙草の煙にまかれて、ショボンが顔をしかめる。

('A`)「吸うか?」

(´・ω・`)「あ、いえ。僕は煙草も吸わないんで」

('A`)「何だ。じゃあ何を楽しみに生きているんだ」

(´・ω・`)「えっと…・・・映画とか、ですかね」

俺は「ふーん」と興味無さそうに言った。

('A`)「俺が学生の頃は、よく徹夜で麻雀をしたもんだが、ショボンはやるのか?
    ほら、金をかけたり」

(´・ω・`)「え? い、いや。麻雀はよくわからないです」

('A`)「麻雀が出来ないと、今後、営業にまわったときに辛いぞ。
    今度、俺が教えてやる。行きつけの雀荘があるんだ」




19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:53:57.21 ID:Nfp4mOEU0

ショボンは眉をひそめた。口では笑っているが、無理をしているのだろう。
目が笑っていない。

(;´・ω・`)「あはは、考えときます」

('A`)「今度の日曜はどうだ。俺は空いているが」

(;´・ω・`)「……あー、その日は、ちょっと」

('A`)「家族でピクニックにでもいくのか?」

冗談半分で言ったのだが、ショボンは「いえ、息子と家でゲームをします」と答えた。
俺は返答につまった。ゲームというのは、子供がやるものであって、大の大人がやっても面白くないだろうと
思ったのだ。

('A`)「大変だな、若い父親は」

(´・ω・`)「そうでもないですよ。育児っていうのは、確かに大変ですけど
      一緒にいて楽しいですし」




20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:57:22.86 ID:Nfp4mOEU0

俺は子供を育てるのが楽しい、という考えが理解できなかった。
そもそも、女という生き物が嫌いだったから、同じ理由で子供も嫌いなのだろうな、俺は。

('A`)「育児なんてのは、女にやらせておけばいいんだ。男のやるもんじゃない」

(´・ω・`)「いえ、流石にまかせっきりには出来ませんよ。
      うちの妻は、働いていますから余計に分担しないと」

('A`)「子供がいるのに働いているのか」

俺は驚いた。
普通、結婚したら女は仕事をやめて家に入るものなのだ。

('A`)「亭主が働いているんだから、女房まで働く必要はないだろう。
    そんなに金が必要なのか?」




21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 22:58:39.51 ID:ZdKMjSg/0
ドクオらしい



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:00:04.11 ID:MeRtWAeS0
まさにドクオ



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:02:53.56 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「まぁ……やっぱり、これから色々かかってきますし」

('A`)「しかし、うちの会社は総務でもそこそこの給料はもらえるだろう」

総務でも、と自然と口から出てしまったが、まあいいかと思った。
うちの花形は営業だ。世界へ飛び、あらゆる場所で、大きなプロジェクトを手がける。
やっている事が大きければ、当然、待遇も至高だ。

総務は、言ってしまえば会社の窓際なのだ。
日陰に行くのは、きまって競争から漏れた人間だ。

(´・ω・`)「妻はまだ働きたい、と言ってますし」

('A`)「女は結婚したら働かなくていいんだ。
    女の幸せは、愛した男に全てを捧げ、子を産み育てる。
    そういうもんだ。お前も、男ならビシっと言ってやったらどうだ」

まるで我が事のように、力説する。
俺は童貞だから、あまり説得力がないかもしれないが、若造相手なら十分だろう。




27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:06:27.03 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「今はそうもいきませんよ。
       営業でも、いるでしょう? キャリアウーマン」

('A`)「ああ、いたな。大抵、一流大学の外国語学科だとか、つまらん肩書きを持って
    あたかも世界の全覇権を握った王様のような面を下げていたな」

俺は、営業にいた時の事を思い出した。
まさに絵に描いたような新入社員がいたのだ。

(´・ω・`)「今は女性もビジネスに参入する社会ですからね」

('A`)「そんな事はない。他はどうか知らんが、女なんてのが権力を持つと
    大抵、ろくな事にならんぞ。女は、理屈じゃなく感情とプライドで動く生き物だからな」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:10:39.29 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「何かあったんですか?」

俺の言葉の含みに気付いたのか、ショボンが興味深そうに聞いてきた。

('A`)「大したことじゃない。ただ、そいつは俺の直属の部下になったんだが、
    一年と持たずに辞めていったよ」

(´・ω・`)「やっぱり、厳しいんですかね」

('A`)「なあに。ちょっと海外の商談に行かせたら、すぐに根を上げたさ。
    どんなに頭が良くたって、実戦じゃ女は使い物にならない。
    ま、その程度で潰れるようじゃ、花形の営業は勤まらないって事さ」

(´・ω・`)「いきなり商談ですか。うわぁ……それはきついなあ。
      フォローとか、してあげなかったんですか?」

('A`)「したさ。彼女の英語が通じなくて、涙目になっていた時にな、
    相手企業の人にこういってやったのさ」

('A`)「彼女は赤ん坊ですから、もっとゆっくり喋ってあげてください、ってな」



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:15:16.48 ID:Nfp4mOEU0

ショボンは、引きつった笑みを浮かべた。
丁度、刺身が運ばれてきて話題が変わった。

(´・ω・`)「課長は、三年ほど総務にいるんですよね」

('A`)「ああ。それが終われば、晴れて俺も出世街道まっしぐらだ。
    世界をまたに駆けたプロジェクトの指揮を取る。いわゆる、精鋭ってやつだな」

誇らしげに、言う。
自慢ではあるが、紛れもない事実だ。現に、上の方から「席はあけておく」と
直接、言われているのだ。

(´・ω・`)「凄いな。給料も、さぞかし沢山もらえるんでしょうね」

('A`)「まあな。だが、俺は金もそうだが、やはり男として会社を背負うとなると
    燃えるものがある。サラリーマンめいりに尽きるってやつだ」

俺はめいりの漢字をど忘れしてしまったので、ひらがなにしておいた。
どうも、英語ばかり喋っていると漢字に弱くなる。
日本語は、世界一不便な言語だと思った。



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:18:51.15 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「……でも、結婚はされてないんですよね」

('A`)「当然だ。結婚なんてのは、俺のしょうに合わん。
    俺は仕事に命をかけているんだ。女の遊びに付き合っている暇はないんだよ」

仕事における自論でも語ってやろうか、と思った。
ショボンは、生意気だが骨のありそうな奴だと感じたのだ。
叩けば伸びるかもしれない。ぬるま湯の総務においておくのは、もったいない気がした。

('A`)「もしお前にやる気があるなら、引っこ抜いてやってもいいぞ。
    俺は役人にも顔が聞く。俺の推薦なら、簡単に花形になれるぞ。
    もっとも、生き残れるかはお前次第だがな」

得意気に言った。だが、ショボンは眉をひそめた。

(´・ω・`)「うーん、そういう幸せも、ありなんですけどね」

刺身を醤油につけながら、ショボンは唸った。




39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:22:48.32 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「僕はやっぱり、今の穏やかな環境が好きなんで、総務で十分ですよ」

('A`)「何だ。出世欲のない奴だな。同期の内藤っているだろう?
    あいつより、お前の方がよっぽど使えそうだ。嫌にならないのか?
    能力があるのに、ない奴と同じ待遇で」

(´・ω・`)「うーん、僕は能力とか、出世とか、競争とか、そういうのは苦手なんですよ」

俺は、酒を一口飲んだ。喉が熱くなる。

('A`)「どうしてだ。資本主義なんだから、競争は何処にでもあるだろう。
    せっかく勝てる力があるのに、くすぶっているのは男としてどうなんだ、と俺は言いたい」

(´・ω・`)「課長は、全力で突っ込んでいくタイプですね」

('A`)「ああ。うじうじしている雑魚など、引っこ抜いて投げてやるぞ。
    俺はそうやって、今の地位を勝ち取ってきた」




45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:27:28.78 ID:Nfp4mOEU0

つまみを口に運び、それを酒で流し込む。

('A`)「世の中は公平に不公平だ。日本は他と比べればましだが、
    それでも負け組の環境は厳しい。ほら、駅でよくうろついてるホームレスとか、いるだろ?
    ああいうのは、典型的な負け組だ。努力を怠った結果、ついに最低限の努力をも捨てた、成れの果てだよ。

    同情はしないさ。ああいう奴らは、最後まで足掻くことなく、諦めたんだからな」

(´・ω・`)「好きでホームレスをやっている人だって、いますよ」

('A`)「まさか。路上に寝て、廃棄弁当を漁って、人間の最底辺じゃないか」

(´・ω・`)「でも、自由です。社会に縛られていない」

俺は思わず、噴き出してしまった。
あまりに若くて、笑ってしまったのだ。しかし、ショボンは真面目な顔で続ける。




48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:32:42.96 ID:Nfp4mOEU0

(´・ω・`)「僕、時々思うんです。自分のしている仕事は、果たして僕じゃなきゃ出来ない事なのか。
      僕がいなくても代わりがいるんじゃないか。だとしたら、自分はそれでいいのかって」

('A`)「おいおい、勘弁してくれよ」

酒がまわってきたのか、少し頭がぼうっとしてきた。
それでも、流暢に言葉は口から出てくる。

('A`)「仕事っていうのはな、その意味を考えるようじゃだめだ。
    自分で意味を探し出して、それを掴んでこそ仕事は仕事といえるんだ。
    生意気な事を言いたかったら、もっと上にいって見せろ。一番になってみせろ。
    それから、意味があるのか探せばいい」

ショボンは納得したような、してないような微妙な頷きをする。

('A`)「総務の奴らは、いっつもそんな小難しい事を考えているのか?」

(´・ω・`)「いえ、きっと僕だけですよ。総務の人達は、みんな自分の仕事に満足しているようです。
       ……いや、きっと仕事以外の、職場の雰囲気が好きだから、やっているのかも。
      気兼ねなく働ける職場、安心して帰れる家があるから、みんなやってるんじゃないかと、思います」




52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:38:33.78 ID:Nfp4mOEU0

家庭のいざこざには疎い童貞の俺でも、ショボンの心配事は簡単にわかった。

('A`)「うまくいってないのか?」

(´・ω・`)「……まあ、互いに働いていると、家庭が疎かになりますからね」

ショボンは酒を一気に飲み干した。

(´・ω・`)「今日、内藤の息子の誕生日会に誘われていたんですけど、
      あれ、ぶっちゃけると内藤が僕らのことを気遣って、誘ってくれたんです」

('A`)「内藤とは、家族ぐるみの付き合いか」

だとしたら、悪い事をしたかな。
柄にもなく、罪悪感が芽生えた。しかしショボンは微笑んだ。

(´・ω・`)「いいんです。ぶっちゃけ、今夜は妻の顔を見たくなかったもので。
      内藤の手前、露骨にそれは出せませんでしたけど」

('A`)「妻の顔が見たくないか。こりゃあ、息子はたまらんな。
    うかうかしてると、保育園が家になっちまうぞ」

冗談で言ったのだが、ショボンは暗い顔をして俯いてしまった。
ばつが悪いな。若者言葉でいうと、ケーワイってやつだな、なんて下らない考えを浮かべた。



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:46:13.08 ID:Nfp4mOEU0

('A`)「……まあ、近いうちに話し合った方がいいんじゃないか?」

無難なフォローを口にした。
仕事の事なら、ばんばん意見が出せるのだが、家庭の話となると平凡な台詞しか浮かんでこない。

(´・ω・`)「共働きですから。話し合おうにも、中々時間がとれないんですよね」

('A`)「そうか」

恐らく、ショボンの女房も働き盛りなのだろう。
女に働き盛りがあるかどうかなんて、知らないし興味もないのだが。

(´・ω・`)「でも、不思議と危機感はないんです。
      もしかして、このまま放っておけば、自然と夫婦っていう形に
      なっていくんじゃないかなって、最近はそう思います」

('A`)「それは怠惰な奴の考える事だ」

俺は手を大きく振った。

('A`)「いいか。世の中には、仕事も家庭も、共通の理念みたいなもんが底にあるんだ。
    それはな、行動しなければ何も変わらないって事だ」

(´・ω・`)「しかし、行動しない方がいい時もあるでしょう?」

('A`)「確かにな。だが、お前の女房が行動に移してしまったら、お前の家庭はまずいんじゃないのか?
    例えは悪いが、自殺志願者が、勇気をもったら何をする。飛び込むか飛び降りるか、そんなところだろ?
    お前は女房の仲は、現在マイナス。$は80円台を切ったあたりか。
    このまま、放置しておくと国、もといお前の家庭が傾くぞ」



57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:48:18.61 ID:ZdKMjSg/0
円高ヤバイ



59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:52:02.97 ID:Nfp4mOEU0
 
俺の理屈に、ショボンのしょぼくれた眉毛がますますしょぼくれた。
ショボンが男でよかったと思う。女はここで泣くから嫌いだ。

(;´・ω・`)「じゃあ、どうすれば」

('A`)「自分で考えろ、と言いたい所だが、まあこれも何かの縁だ。教えてやる。
    家が崩れそうになったら、大黒柱が支えるしかねえだろ。屋根に潰されたんじゃ、何のための大黒柱かわからんからな」

変な例えだと思った。旦那が大黒柱なのはともかく、女房が屋根か。
雨風を防いでくれるから、ってか?
童貞がよくいうよ、なんて自虐する。

('A`)「男なら、ガツンといけ。時間が合わなくても、無理やり合わせろ。
    それくらい出来なきゃ、屋根だっていつ崩れるのか不安でしょうがねえだろ?」

(´・ω・`)「……ガツンと、ですか。出来るのかな、僕なんかに」

('A`)「出来るさ。男なんだからよ。男は生まれつき、田んぼを支える力は持ってるんだ。
    お前ら若者はただ、田んぼから逃げてるだけなんだよ。白いワイシャツを汚したくねえってな」




64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/19(金) 23:59:26.09 ID:Nfp4mOEU0

ふと、何で俺は独身なのに、部下の夫婦問題に助言しているんだろうと思った。
まあ、いい。酔いも心地よくなってきた。最後まで、付き合ってやろう。

('A`)「夫婦ってのは、一緒に泥まみれになって、人生を歩んでいくもんだろ?
    優雅にお屋敷で踊りたきゃ、イギリスにでも行くんだな。日本を支えているのは、米だぜ。ショボン」

(´・ω・`)「……僕、何だかやれるような気がします」

('A`)「そうか。そりゃよかったな。もっとも、俺には関係ないけどよ」

(´・ω・`)「じゃあ、何でこんなに親身になってくれるんですか?」

ショボンは、どこか親しげな笑みを浮かべながら言った。
俺はうーんと唸り考えたが、酔った頭で答えが出るわけなど無く

('A`)「俺の飲みに、付き合ってくれたから、かな」

気持ち悪い発言でお茶を濁した。




65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/20(土) 00:01:38.27 ID:TpmIvvk80

(´・ω・`)「あはは。課長って、案外寂しがりや何ですね」

('A`)「やかましい。四十代の独身はな、色々あるんだよ。色々と」

ぷい、とそっぽを向く。酒をちびちびやりつつ、俺は感傷に浸っていた。
若い奴らも、色々苦労してるんだな。
いや、もしかしたら、どんな人間も同じような苦難を味わっているのかもしれない。

俺はただ、それを知らないだけで。

('A`)「四十も過ぎて、何カ国も渡り歩いたってのに、視野が狭いな俺は」

(´・ω・`)「え?」

こんな身近な人間の、悩みも知らない俺は、果たして勝ち組なのだろうか。
優秀な人間だと胸を張っていえるのだろうか。

('A`)「何でもない。独り言だ」

なるほどな。だから俺は、童貞なのだと、妙に納得がいった。
長年悩み続けていたが、素直になってみれば、答えはこんな身近に落ちていたのだ。
灯台下暗し。昔の人は、中々人生の真理をしっていらっしゃるもので。



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/20(土) 00:05:09.88 ID:TpmIvvk80

('A`)「そろそろ出ようか」

(´・ω・`)「え? まだ早くないですか?」

('A`)「終電までには、帰りたいんだろ」

ショボンはほがらかに笑った。
上司なので、俺が代金を払い、さっさと外に出る。
街のネオンが眩く煌いていた。吹き付ける風は、肌寒い。

(´・ω・`)「マフラーでも、買っていってやりましょうかね」

('A`)「好きにしろ。だが、発言には責任を持て」

(´・ω・`)「それって、買った方がいいよって事ですか」

('A`)「だから、好きにしろ。後で責任をとらされたら敵わん」

それで責められちゃ、童貞の立場がないってもんだ。



72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/20(土) 00:10:13.15 ID:TpmIvvk80

街はまだまだ騒がしい。
幾多の人間が、十人十色の表情を浮かべながら、すれ違い、通り過ぎていく。
この仲に、果たして悩みを持たずに生きている人間はいるのだろうか?

世の中に絶対は存在しない。だから、いると思えばいるのかもしれない。
だが、俺は、悩み事の一つや二つあったほうが、人間は幸せなんじゃないかと思った。
悩んでいた方が、人間らしいから。全く、訳が分からない。心理のパラドックスだ。

(´・ω・`)「それじゃ、僕はここで」

('A`)「ああ。……そうだ、内藤に悪かったと、伝えておいてくれ」

(´・ω・`)「いやですよ。自分で言ってください」

('A`)「生意気な若造だ。ちっとはだなー、上司と部下のビミョウな気まずさをさとって
    気を利かせろい」

(´・ω・`)「ドクオさんは、そういうタイプじゃないでしょう」

呼び捨てにされて、こいつと思いつつも嬉しい自分がいるのに、驚いた。




76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/20(土) 00:15:37.26 ID:TpmIvvk80

(´・ω・`)「また、飲みに誘ってくださいよ。今度は、総務課全員連れて」

('A`)「そうだな。上司権限で、やってやるよ。
    俺はうるさい上司だからな。これから、覚悟しておけ」

(´・ω・`)「今時、中々いませんよ。ドクオさんみたいな上司は」

言って、ショボンは背を向け、雑踏の中へと消えていった。
残された俺は、コートのポケットに手を突っ込んだまま、踵を返し駅へと向かった。

('A`)「そういえば、もうすぐクリスマスか」

童貞とは縁のない行事なので、すっかり忘れていた。
街はクリスマスイルミネーションに飾られ、どこか浮き足立っている。

ショボンやブーンは、家族でクリスマスを過ごすのだろうか?
家族団らんの様子が、瞼の裏に浮かんだ。とても幸せそうだった。

('A`)「仲直り、出来るといいな。頑張れよ、若造」

負け惜しみを呟いて、俺は改札を通りいつもの電車に乗った。
見方を変えれば、俺も立派な負け組だ。
負け組課長、出発進行。人生はまだまだ長い。これからゆっくり、噛み砕いていこう。


fin




78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/20(土) 00:16:47.28 ID:DqLOQD4h0

これはいいドクオだった



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この記事へのコメント
いいねえ… まだ20代だがこうなれるなら童貞でもいいや
2008/12/20(土) 08:38:43 | No.1775 |   | #-[ 編集]
大分偏ってはいるが、根は良いヤツってとこか。
2008/12/20(土) 16:26:11 | No.1779 | 総力上げる名無しさん | #-[ 編集]
最初は、ん!?
って思ったけど後半のドクオかっけぇ
2008/12/21(日) 20:37:58 | No.1784 | 戯言ヴぃp | #JalddpaA[ 編集]
なかなか切ないチョイス
2008/12/21(日) 23:14:01 | No.1786 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
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