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長門「あの世で私に詫びつづけろ…」
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:13:53.53 ID:t31FMC3DO
ハルヒ「LIVEALIVEやるわよ!」

キョン「なんだ、またライブか?」

ハルヒ「違うわよ!ゲームよゲーム!」

キョン「ゲーム?」




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ブログパーツ 長門「あの世で私に詫びつづけろ…」
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:16:41.72 ID:t31FMC3DO
キョン「ゲームって。これのことか?」

ハルヒ「そうよ!ライブアライブで検索したら出てきたのよ。それで面白そうだったから買ってきてやってるの」

キョン「スーファミごとか?で、面白いのか、それ」

ハルヒ「まあまあってとこね。私ならもっと面白くできるわ」

キョン「ああ、そうかい…」

ハルヒ「ま、つまらないわけじゃなかったから。あんたも参考にやってみなさいよ」

キョン「参考にって…何の参考だ?」

ハルヒ「決まってるでしょ!私たちでゲームを作るのよ!」


これが始まりだったに違いない。大体嫌な予感がしていたんだ。
つまり俺たちは、ゲームを作るという次元を遥かに越えた経験をしてしまったのだ…




3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:18:37.01 ID:t31FMC3DO
キョン「…っ、あれ?ここは…?」

キョン(白い天井、白い壁。なんだか無機質な感じだ)

キョン(俺の部屋じゃないし、勿論学校でもない。ここはどこなんだ?)

長門「…動ける?」

キョン「!!」

キョン「な、長門…いたのか」

長門「ずっと」

長門「手足は動かせる?起き上がることは?」

キョン「あぁ、たぶん…よっと」




4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:20:01.59 ID:t31FMC3DO
キョン(なんだか少し違和感があるな…動きがぎこちない。体がきしきし言う気がするが…なれないところで寝ていたからか)

キョン(目が覚めたらいきなり見覚えのないところにいる…か。またハルヒの仕業なのか?)

キョン「ここはどこだ?」

長門「ここは、宇宙。私たちは異種生命体を地球に輸送している途中の宇宙船ゴギトエルゴズム号にいる」




6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:23:24.82 ID:t31FMC3DO
キョン「…は?」

長門「ここは宇宙船、ゴギトエルゴズム号の一室。私の私室として与えられた、個人用モジュール。あなたはそこで私の科学力で生み出されたアンドロイド。」

キョン「ちょ、ちょっとまて長門!なんだって?ここが宇宙?俺が?」


長門「ここはゲーム、LIVEALIVEのなかのシナリオの一つ、SF編と呼ばれる物語の世界。あなたは物語の主人公の役割」




8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:25:03.58 ID:t31FMC3DO
キョン「ゲームの世界…!?これも、ハルヒの…?」

長門「…そう。涼宮ハルヒはこのゲームを気に入った」

長門「そしてこの物語を軸にもっと彼女にとって面白いゲームを作りたいと望んだ。ゲームの物語や自分で考えた設定を頭の中で作りこみ、具体化していった結果、涼宮ハルヒの脳内で進んでいたシナリオが外へ飛び出し、世界を改変した。今、世界はゲームのように動いている」




9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:27:31.38 ID:t31FMC3DO
キョン「おいおい…それで、元に戻す方法は?」

長門「ある。このゲームの中のどこかにいる涼宮ハルヒを見つけだし、元いた世界のことを思い出させること。そうすれば、これはただの夢になる」

キョン「はぁ…このゲームのどこかって…ん?さっき長門、ここのことをSF編て呼んだな」

長門「そう。このゲームはいくつかの、時代や舞台の違うシナリオから成り立っている。それぞれのシナリオに関連性はないが、そのすべてをクリアし、最終編と呼ばれる最後のシナリオをクリアするとこのゲームはクリアとなる」

長門「私たちのいるシナリオは全てのシナリオの中で一番未来に位置する。」




10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:29:06.47 ID:t31FMC3DO
キョン「そんなゲームだったか…ハルヒに言われて少しやってみたが、なんだか戦ってばかりだったような」

長門「それは現代編と呼ばれるシナリオ。このゲームをする上で、一番最初にやってはいけないシナリオ」

キョン「そ、そうか…」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:30:41.71 ID:t31FMC3DO
キョン「シナリオっていうけど、ここをいわゆるクリアすれば他のシナリオに行くことになるのか?ゲームのように…」

長門「そういうことになる。ちなみにこのシナリオには涼宮ハルヒの気配は感じられない。ここを早くクリアして、別のシナリオに行くべき」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:31:09.56 ID:t31FMC3DO
キョン「リセット!とかできないのか?」

長門「それは出来ない。ゲームの世界でも、今は現実」

キョン「ですよね」



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:32:50.56 ID:t31FMC3DO
キョン「ハルヒを見つけられなかったらどうなるんだ?そのままクリアしてしまったら…?」

長門「またはじめからやり直すことになる。涼宮ハルヒが納得のいくゲームに作り変え終わるまで」

長門「今はまだ、涼宮ハルヒのオリジナルではなく、元のゲームのように物語は動いている」

長門「私は一度涼宮ハルヒに言われてこのゲームをクリアしている。クリアの方法がわかっているうちに涼宮ハルヒを見つけだしたほうがいい」




18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:39:33.88 ID:t31FMC3DO
キョン「わかった…とにかく早くハルヒを見つけだすしかないんだな」

長門「そう。あなたはこのシナリオの主人公。ここをクリアできるのはあなたしかいない」

キョン「ああ、じゃあ…なんとかやってみる」

(ハルヒのとんでも能力にも慣れてきたが、まさかゲームの世界を堪能することになるとは…どうせならギャルゲーにしてほしかった、などとは考えてないぞ、断じて)




20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:41:37.32 ID:t31FMC3DO
(俺がまあまあ落ち着いていられるのは長門がいるからだ。クリア方法も長門ならわかるだろう…)

(すべてを長門頼りにしてしまうのは気が引けるが、しかしこの状況では長門だけが頼りなのは事実。いてくれて本当に助かったな)

キョン「それで、俺はどうすればいい?」

長門「船員登録をする。先ほどいったようにあなたはたった今私により作り出されたアンドロイドということになっている」

長門「今のままでは、船内を自由に歩き回れない。登録のため端末室まで移動する。ついてきて」




21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:43:03.08 ID:t31FMC3DO
- スペース・ドッグ TSQ-05 -
出航記録_

船名  .. コギトエルゴスム
船種  .. 輸送船

目的地  .. 地球
貨物  ..異種・生命体
乗組員  .. 5
乗客  .. 1 軍部所属( 貨物・責任者_

- 詳細 -
搭載貨物 .. 異種・生命体
特徴 .. 大型 四足歩行
能力 .. 不明
生態系 .. 不明_




22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:44:14.30 ID:t31FMC3DO
本生命体に関する
地球からの対応_

精密な 調査の 対象に 値する
いかなる手段を もちいても
ただちに 本部へ 護送すべし_




 S F 編
『 機 心 』




24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:47:26.68 ID:t31FMC3DO


端末室
「オハヨウゴザイマス ナガトサン 」

長門「新しくアンドロイドを作ったので船員登録をする」

「リョウカイ シマシタ ナマエヲ ニュウリョク シテクダサイ」

長門「キョン」

キョン「」

ぴぴぴ…

「トウロク カンリョウ」




25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:48:55.23 ID:t31FMC3DO
「キョンサン ハジメマシテ ワタシハ コノフネノ メインコンピュータ デス」

「アナタノ コトハ ヨク シッテイマス
 ワタシハ アナタノ セイサクカテイ ヲ ミマモッテ キマシタ」

「アナタハ ナガトサン ガ ハジメテ カンセイサセタ アンドロイド デス」

「オナジ キカイドウシ ナカヨク シマショウ」

キョン「お、おう。よろしくな」

キョン「…さすが未来だな…」




27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:49:56.99 ID:t31FMC3DO
キョン(それにしても俺がアンドロイドで長門が人間か…)

長門「この船のなかにある部屋に入るとき、名前を聞かれることがある。その時に今登録した名前を入力すればいい」

長門「次は、みんなを起こしにいく」

キョン「みんな?」




28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:51:59.57 ID:t31FMC3DO
コールドスリープ室

キョン「あ、朝比奈さんや、古泉が…みんな寝てるのか?」

長門「全員コールドスリープ、冷凍睡眠状態にある。それを解除して起こすのが最初のあなたの仕事」

キョン「俺がか?気が引けるが…それじゃ、失礼して」




29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:53:30.23 ID:t31FMC3DO
(ああ、朝比奈さん…あなたはどんなときでも麗しい。そう、寝ているときでさえ…)

コールドスリープカプセル
朝比奈みくる
通信士
コールドスリープ解除
みくる「ふわぁ…あ…長門さん、おはようございまふぅ…きゃっ」

みくる「…ど、どなたですかぁ…?」

コールドスリープカプセル
古泉一樹
船長補佐 貨物管理
コールドスリープ解除
古泉「…ふぅ。おはようございます、長門さん。おや…?」

古泉「長門さん、もしかして彼は…?」

コールドスリープカプセル
谷口
パイロット
コールドスリープ解除
谷口「…うぃーっす。ふぅ。コールドスリープってのは何回やっても慣れないもんだな…ん?」

谷口「誰だ?お前」




30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:54:15.93 ID:t31FMC3DO
コールドスリープカプセル
ゲスト用カプセル
コールドスリープ解除
朝倉「ん…?きゃっ…」

朝倉「アンドロイド…?」


キョン「なあ、長門…みんな、様子が変じゃないか?」

長門「恐らく、元の世界の記憶を持っているのはこのシナリオでは私とあなたのみ。他は最初からこの世界にいたという仮の記憶を持っている」



31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:56:06.67 ID:t31FMC3DO
キョン「じゃあみんな、俺を知らないのか…」

古泉「長門さん、ついに完成したんですね」

谷口「あ、そうか。ロボットだっけか?本当に完成させやがったのか!しかし人間みたいだな、本当に」

みくる「あ、そ、そうかぁ…長門さん頑張ってましたもんね。あの、はじめまして…ロボットさん?」

長門「ロボットではない。彼はアンドロイド。名前はキョン」




32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 21:57:54.87 ID:t31FMC3DO
谷口「キョン?変な名前だな。まあいいや、よろしく!俺は谷口。taniguchiだ」

みくる「朝比奈みくるです。よろしくね、キョンくん」

古泉「よろしく、キョンくん。古泉一樹といいます」

朝倉「…」

古泉「あ…」

古泉「この方は朝倉涼子伍長。軍の方で、ある荷物を監視するために一緒に乗船してくれてます」


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:00:06.90 ID:t31FMC3DO
朝倉「……ふん」

朝倉「私、先にいってるわね?少し気分が悪いの」

キョン「はあ、よろしく…」

キョン(なんだか変な気分だな。谷口や朝倉さんまでいるなんて…)

みくる「それじゃ、私たちも行きましょう?」

谷口「そうですね、行きましょう」




35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:06:43.23 ID:t31FMC3DO
古泉「リフレッシュルームです。起きたらまずそこで会議することになっているんですよ」

古泉「長門さん、彼は船員登録しました?」

長門「してある」

古泉「ふふ、あなたなら真っ先にそれをすると思いましたよ。本当に人間みたいに扱っていますし」

古泉「それじゃあ、行きましょう、リフレッシュルームへ。船長にキョンくんのことを紹介しなければならないですしね」




37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:08:54.46 ID:t31FMC3DO
リフレッシュルーム

キョン(ん?谷口が何かやってるな)

谷口「おっキョン。興味あるか?ゲームだよ。この部屋はこれがあるから好きなんだよな」

みくる「谷口くんはこういうの得意なんです」

キョン「へー…」

キョン(あ、朝比奈さん、谷口にくっつきすぎじゃないか?それ谷口だぞ?)

古泉「キョンくん、こっちに来て本でも読みません?」




38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:10:41.49 ID:t31FMC3DO
キョン「『宇宙時代の夜明け』?」

古泉「昔の本ですよ」

古泉「僕はその頃の冒険心に満ちた人々の話が好きなんです」

谷口「おまえ自身がチキン!臆病者だからなっ」

みくる「…谷口くん」

古泉「…あなたは、色んなことに興味をもったほうがいいでしょう。まだ生まれたばかりなんだから」




39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:12:23.22 ID:t31FMC3DO
古泉「彼に特技などはありますか?長門さん」

長門「特にないが、彼には学習機能がある。これから覚えさせていける」

キョン(…学習機能って…確かにあるが、しかしそういわれると妙なもんだな)

キョン(俺はここでは人間じゃない。なかなか実感できないが、自覚しなければならない…のか)




40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:13:46.33 ID:t31FMC3DO
長門「こっちへ来て」

長門「会議が始まる前にコーヒーを入れてほしい」

キョン「お…俺がか」

長門「あなたには覚えてもらいたいものがたくさんある。これもその一つ」

キョン「クリアに必要なのか?そうか…じゃあ、入れるよ」




41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:15:24.95 ID:t31FMC3DO
コポコポポ

キョン「ほい、長門」

長門「私だけではなく、みんなの分も」

キョン「はいはい…」

キョン(メイドロボか。なんだか朝比奈さんみたいな役割だな)

キョン(でも今は朝比奈さんは谷口のそばで奴がゲームやっているのを見てる。俺が知っている彼女とは違う感じだ。朝比奈さん(大)のような雰囲気だな)




42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:16:40.57 ID:t31FMC3DO
キョン「ほらよ、古泉」

古泉「ああ、ありがとうございます。」

古泉「…苦い」

キョン「そうか?すまなかったな」

谷口「はは、古泉は甘ちゃんだから、甘いのが好きなんだろ」

みくる「谷口くん…」

谷口「俺にもいれてくれよ、キョン」




43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:18:09.37 ID:t31FMC3DO
キョン(谷口にもやらなきゃいけないのか…)

キョン(いやいや、朝比奈さんのついでだ…)

キョン「はい、どうぞ朝比奈さん。それと、谷口」

谷口「ありがとよ。…ふぅ。俺はこのくらいが好きだぜ」

みくる「あ、ありがとうございますぅ」

みくる(ひそひそ…あとで、私の部屋に来てください。コーヒーの淹れ方、教えますよ)

キョン(やっぱまずいのか…谷口がうまいっていうくらいだからな)



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:19:03.99 ID:t31FMC3DO
キョン(でもやはり朝比奈さんはやさしい。うむ、このあたりは俺の知ってる彼女だ)

キョン(さて、最後は…)

朝倉「…」

キョン「朝倉さん、どうぞ」




45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:20:29.88 ID:t31FMC3DO
朝倉「…」

キョン「朝倉サン?あの、」

朝倉「私に触らないで!」

キョン「…!」

古泉「!」

みくる「キョンくん…!」



46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:22:36.45 ID:t31FMC3DO
谷口「おい、大丈夫か?」

朝倉「あは、思ったより吹っ飛んだわね。でもあなたが悪いのよ?」

朝倉「私ね、アンドロイドって嫌いなの。だからこれから二度と触らないでくれる?今度は吹っ飛ばすだけじゃすまさないから…ね?」



47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:24:09.14 ID:t31FMC3DO
キョン「……ぅ…(痛く…ない?)」

キョン(アンドロイド…だからか)

古泉「大丈夫ですか?」

キョン「ああ…」

船長『なんだ、騒がしいな』

谷口「船長!」




48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:25:55.46 ID:t31FMC3DO
キョン(え?どこにいるんだ?)

キョン(あのでかいモニターに写ってる奴…あいつが船長か!)

キョン(どっかで見たことあるな。あのひと…)

船長『遅くなってすまない。急ぎで地球に送る資料があってね。調子はどうだ?特に異常はないかな?』

長門「特にない」

船長『そうか…』



51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:27:44.89 ID:t31FMC3DO
船長『ん?そこの彼は?』

キョン(思い出した!ハルヒが映画つくるときにスポンサーになってくれた電気屋さんだ!)

古泉「彼はキョンくん。長門さんが造ったアンドロイドです」

船長『そうか。完成したのか。さすがによくできてるな』

船長『あとで見せてもらおうかな。では、簡単ですまないが、以上だ』

ブツン




52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:29:05.40 ID:t31FMC3DO
谷口「やれやれだな。会議はゲームやって終わりかよ。まぁいいや。朝比奈さん、行きましょう」

みくる「あ、はいっ。じゃ、キョンくんまたね」

古泉「長門さん、例の物を見せますよ。貨物ブロックへ来ませんか?」

長門「その前にメインコンピュータをチェックする必要がある。そのあと向かう」

古泉「キョンくんも来てくださいね。今回の僕達の仕事…この貨物宇宙船の積み荷、です。倉庫は一階、コンピュータは三階にありますよ。是非」

朝倉「…」




53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:29:54.74 ID:t31FMC3DO
キョン「…みんな行ったな」

キョン「さてと…どうするかな」

キョン「とりあえず部屋から出てみよう」



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:31:03.81 ID:t31FMC3DO
廊下

キョン「部屋にいるとわからないが、廊下はさすが宇宙船と言った感じだな」

キョン(そういえば宇宙船のわりにはなんというか地に足が着いてる…重力が安定しているけど)

キョン(重力制御装置が働いてるとか、そんなのかな?SF小説でそんなの読んだな)

キョン「ん…この部屋は」




58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:41:41.25 ID:t31FMC3DO
セイカツヨウ モジュール

シヨウシャ アサヒナ ミクル

アナタハ ミクルサン カラ ニュウシツキョカ ガ デテイマス

カクニン ノ タメ ナマエ ヲ ニュウリョク シテクダサイ

キョン「はいはい…」

カクニン シマシタ

ニュウシツ デキマス




61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:43:54.65 ID:t31FMC3DO
キョン「…とは言ったものの入っていいものか…確かに来てとは言われたけれど」

谷口「WAWAWA忘れも~のぅあっ!?」

谷口「なんだ、キョンか。朝比奈さんに何か用か?」

キョン(…谷口が…朝比奈さんの部屋から出てきた…だと…)



62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:45:15.41 ID:t31FMC3DO
キョン「用というか…コーヒーの淹れ方を教えてくれると」

谷口「ああ!朝比奈さんの淹れるコーヒーは美味いからな!存分に教われよ」

キョン「…」

谷口「しかし本当に人間みたいだなー。…前にどっかであったことあるか?なんてな」

谷口「ま、朝比奈さんなら中にいるぜ。でもいいか、ロボット三原則に触れるようなことはするなよ!だいぶ古いやつだけどな、あれも。じゃあな」

キョン(朝比奈さん…)



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:45:52.27 ID:t31FMC3DO
朝比奈みくるの部屋

みくる「……………きゃっ。あ、き、キョンくん。」

みくる「そういえば、来てって言いましたね。でもどうしましょう…私、今からコクピットに行かなきゃならないんです」

キョン(かすかに上気した頬。朝比奈さんと谷口は、やはり…?)

みくる「何見てるの?あ…これ、ですか?」




66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:49:04.55 ID:t31FMC3DO
キョン(いや、それじゃない。俺は朝比奈さんを見ていたのであって、朝比奈さんの持っているのを見ていたわけではない)

キョン(でも、確かに気になる。朝比奈さんの持っているのは携帯電話に似ているが…壁に埋め込んでいるパネルもデザインがそれに似ている)

みくる「通信ユニットです。何かあったときにすぐ連絡できるように。これは船内用で、持ち歩けます」

みくる「壁にあるのもこれとほぼ同じ機能ですが、船外にも…地球とも送受信できるんです。日記も書けちゃいます」

みくる「今、履歴の整理してて……色々……」




67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:52:38.73 ID:t31FMC3DO
みくる「……」

みくる「……私………」

キョン「……?」

みくる「………なんでもないです。ふふ…私ったら、アンドロイドに…」

みくる「キョンくんは本当に人間みたいですね。何だか懐かしい気もします。あなたに似た人に、もしかしたら会っているのかも」

キョン「……」




68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:55:28.17 ID:t31FMC3DO
みくる「ごめんなさい!変なこといって。キョンくんは生まれたばかりなのに…」

みくる「あ、いけない。本当にすぐ行かなきゃ!こう見えても通信士なんです、私」

みくる「人間って、変なとこあるって、学習しちゃったかな?それじゃ…コーヒーは、またあとで教えますね」

キョン「………」

キョン(懐かしい…か)



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 22:56:50.83 ID:t31FMC3DO
三階

メインコンピュータ

キョン「長門」

長門「大体のチェックは終了している」

キョン「そうか。これがこの船のメインコンピュータか?」

「コンニチハ キョンサン マタ アイマシタネ」

「ワタシハ コノフネヲ カンリ スル コンピュータ OD―10 デス」



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:00:23.69 ID:t31FMC3DO
長門「彼はこの船全体を管理している。人間が冷凍睡眠に入ってる間も運航できるのは彼のおかげ」

長門「チェックは終了。倉庫に移動する」

長門「…あなたもくる?」

キョン「ああ、お供するぜ」

キョン「…行かないとクリアできないんだろ?」




72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:01:37.07 ID:t31FMC3DO
エレベーター内

キョン「なあ、長門…」

長門「何?」

キョン「これって、何をすればクリアなんだ?何だか何もしてないけど」

長門「すぐにわかる」

キョン「すぐに?これから、何かあるのか?」




73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:03:11.62 ID:t31FMC3DO
一階

キョン「長門…」

長門「先に行く。そこのエアロックには入らないで」

キョン「………」

キョン(早くクリアしないと、俺が元々人間だってこと、忘れてしまいそうだ)

キョン(痛みも感じないし…それに、もし普段の俺だったら朝比奈さんの部屋から出てきた谷口なんてみたら一発ぶん殴ってやろうか、ぐらい思うだろう。

キョン(なのに、驚きはしたがあとは冷静になっていた。ゲームの中だから、と割り切ってるだけ…ではないはずだ。)



75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:05:59.65 ID:t31FMC3DO
キョン(ゲームをクリアするためには、ゲームのキャラになりきらなきゃいけない…でも、俺は俺だ…人間だ)

キョン(長門が、長門のままでいるように…)

キョン(…長門が普段とほとんど変わらないように見えるのが本当に救いだな…)



77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:09:38.76 ID:t31FMC3DO
貨物室

古泉「…ほら、綺麗でしょう?谷口さんは見たくもないといっていたけど」

古泉「まあ、人間は…自分とかけ離れて違う存在を認められないものですからね」

キョン(倉庫のなかにまた部屋がある。声はそこから聞こえるな)




79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:11:29.16 ID:t31FMC3DO
ベヒーモスの部屋

長門「谷口はあなたとほぼ正反対」

長門「…朝比奈みくるの行動は理解不能」

古泉「…」

古泉「…あ、キョンくん。来ましたね」



80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:13:08.14 ID:t31FMC3DO
古泉「ほら、モニターを見てください。モニターに写ってるのが…この部屋の奥にいる生き物、ベヒーモスですよ」

キョン(…これは…)

キョン(獰猛な目付き、するどい爪、牙…恐ろしい生きものだ。でも、あのなめらかな毛皮は)

古泉「きれいでしょう。見ているだけなら…ね。」

古泉「きれいな薔薇にはとげがあるっていいますが、彼はとげじゃすみません。二本の巨大な牙に、引き裂かれます。ひとたまりもありませんよ」



81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:15:25.99 ID:t31FMC3DO
ピピピ…

古泉「ん?コクピットからだ。なんだろう?」

みくる『すいません、通信システムの様子がおかしいんです。こちらへ来ていただけませんか?』

谷口『早くこいよ!』

古泉「わかりました。すぐ行きます」




82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:16:44.69 ID:t31FMC3DO
古泉「長門さん、行きましょう」

長門(コクン)

朝倉「あら…あなたたち」

キョン(!いつのまに入ってきたんだ?)

朝倉「見るのは結構だけれど?一応軍に関係したものだってことは忘れないでほしいわ」

古泉「すみません、伍長」

古泉「そうだ…長門さん、ついでにエレベーター横の通風口の様子も見ておきましょう」

長門「了解した」




83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:18:24.74 ID:t31FMC3DO
古泉「では、僕たちはこれで」

キョン「…」

キョン「…はっ」

キョン(置いていかれた…)

朝倉「……」

キョン「……あの」

朝倉「アンドロイドのくせに、一人前に船員登録されてるのね」

キョン「長門が船内を自由に歩きまわれるようにと」

朝倉「ふぅん…」




84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:19:28.34 ID:t31FMC3DO
朝倉「でもね、だからってあちこち勝手に触らないでほしいな?」

朝倉「私はね、みんなみたいにあなたを人間みたいに扱わないわよ。あなたを壊すことだって、ためらわないの」

キョン「……」

朝倉「わかったら出ていってもらえると嬉しいんだけど?」

朝倉「コクピットに行けば、あなたをちやほやしてくれる人が集まってるんじゃない?」




86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:20:54.22 ID:t31FMC3DO

エレベーター

キョン(俺は前、朝倉とどういう風に接していたっけな)

キョン(…そうだ)

キョン(朝倉は…消されたんだった)

キョン(長門に……)




91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:24:13.72 ID:t31FMC3DO
コクピット

古泉「通信システムがおかしいとは?」

みくる「地球からの通信が…受信はできるんですけど、送信ができないんです」

みくる「はっきりした原因はわかりませんが、たぶん、アンテナがおかしいんだと思います」

長門「船長に連絡は?」

みくる「しました。詳しく調べてから、対策を練るとのことです」




96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:26:51.72 ID:t31FMC3DO
谷口「完璧にぶっ壊れるまで待つってのはどうだ?」

古泉「いけません。通信は一方通行じゃ意味がない。今もう地球と繋がらなくなっているんです」

谷口「めんどくせぇなー。よし、外に出る。俺が直接いってちょちょいっと調べてきてやるぜ」

長門「あなた一人では危険。私も行く」

古泉「仕方ないですね…ではエアロックへ行きましょう。準備を手伝います。そのあとはコクピットに戻ってサポートをしますよ」

古泉「いいですか…?朝比奈さん」

みくる「………気をつけて」




98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:28:12.16 ID:t31FMC3DO
キョン(何だか大変なことになったな。俺にできることはない…か)

みくる「………」

みくる「…あともう少しで地球だから……」

みくる「古泉くんと二人きりになることはないって思ってたのに……」

キョン「…?」

みくる「…!」




102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:32:33.26 ID:t31FMC3DO
みくる「キョン、くん。そうだ、あなたがいたんですね…」

みくる「エアロックへ行って、みんなの様子を見てきてくれます?」

みくる「そのあとは、すぐここに戻ってきてください…」

みくる「お願いします」

キョン「わかりました。朝比奈さんの頼みは断れませんよ」



103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:34:19.05 ID:t31FMC3DO
みくる「……ふふっ。キョンくんったら」

みくる「絶対戻ってきてね」

キョン(朝比奈さん…)


みくる「…あ、そうだ」

みくる「船長に連絡しなきゃ」

ピピピっ

船長『………………………なんだ?』

みくる「先ほどのアンテナの件ですが、直接外へ出て調べることになりました」

船長『………………………そうか、わかった』

みくる「?」

みくる「具合でも悪いのかな?」




105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:35:47.91 ID:t31FMC3DO
エアロック

谷口「いちいち俺に指図するな!」

バン!

キョン(…!!)

古泉「…っつ…」

キョン「な、何やってるんだ!」

谷口「キョンか!お前はすっこんでろ!」




106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:36:20.41 ID:t31FMC3DO
長門「あなたは興奮して我を失っている。落ち着いたほうがいい」

谷口「黙ってろ!」

古泉「…二人にやつあたりするのはやめてくださいよ」

谷口「指図するなって言っているだろ!」




107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:36:48.14 ID:t31FMC3DO
谷口「ったく、軽いジョークをいちいち真に受けやがって。いいか、古泉。耳は掃除してあるか?よく聞けよ」

谷口「朝比奈さんはな…おまえに愛想を尽かしたんだ!それだけは覚えとけよ。忘れんなよ!」

古泉「………」

谷口「フン…おい、キョン。そこの宇宙服とってくれ」

キョン「………」




108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:37:21.96 ID:t31FMC3DO
谷口「早く!」

キョン「…あ、ああ」

長門「……」

古泉「…二人とも準備はいいですか?では、扉をあけます…」

…………


古泉「変なとこ、見せてしまいましたね…」

古泉「……人間っておかしいでしょう?」

キョン「………」

古泉「戻りましょう。コクピットに」




109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:37:57.96 ID:t31FMC3DO
コクピット

みくる「………」

古泉「………」

キョン(……気まずい…)

古泉「…朝比奈さん」

みくる「は…はい」

古泉「こちらは準備OKです」

みくる「わかりました」

ピピピっ

谷口『アンテナまでついたぜ。はじめるぞ』



110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:40:26.94 ID:t31FMC3DO
みくる「はい。じゃあ長門さん、パスワードをいれてください。それでメンテナンスモードに切り替えます」

長門『了解した』

長門『…?』

みくる「?長門さん、どうしました?」

長門『彼の様子がおかしい』

みくる「谷口くんが?大丈夫ですか?」

谷口『大丈夫ですよ、朝比奈さん。心配しないでください』




111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:42:22.22 ID:t31FMC3DO
みくる「でも…」

谷口『大丈夫ですって。心配性なんだから…朝比奈さんは…』

古泉「……」

キョン「……」

キョン(古泉…)

谷口『……う…………』

みくる「谷口くん?」




114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:45:27.97 ID:t31FMC3DO
谷口『………っぅ……く!』

谷口『ぁ゙……っ……!!!』

長門『!』

みくる「ど、どうしました!?」

みくる「た…谷口くん」

みくる「……返事してください!」

長門『…彼の生命維持装置が故障している』

長門『すぐにもどる。医務室の準備を』

みくる「…!!!!」




115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:46:21.12 ID:t31FMC3DO
古泉「なんてことだ」

古泉「朝比奈さん!すぐに医務室の準備を!僕はエアロックへ迎えに行きます!」

みくる「私もエアロックへ行きます!」

古泉「エアロックは僕の持ち場ですよ」

古泉「大丈夫…谷口くんなら心配しなくてもすぐに」

みくる「古泉くん、あなたに何がわかるの!?私は…行きます!」


キョン(谷口…!)



117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:48:42.76 ID:t31FMC3DO
医務室

ピッ…ピッ……ピッ………

ピー……………

朝倉「心臓停止確認…」

古泉「まだ、心臓マッサージすれば…」

………

朝倉「…だめね、もぅ…」

長門「……」

みくる「い…いや……」

みくる「いやぁぁぁ…」

みくる「谷口くん…谷口くん…!」

キョン「谷口…!!」




119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:50:39.08 ID:t31FMC3DO
朝倉「…船長は?」

朝倉「ねぇ、知らせないといけないんじゃないの?」

長門「…私が行く」


みくる「谷口くん……谷口くん……」

みくる「……これは……谷口くんの……宇宙服…」



122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:52:03.99 ID:t31FMC3DO
廊下

キョン「長門…待ってくれ!」

長門「何?」

キョン「谷口は、ほ、本当に死んだのか!?」

長門「あなたも見たとおり」

キョン「そんな…!」




123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:53:58.07 ID:t31FMC3DO
キョン「…なんでそんなに冷静なんだ、長門…」

長門「…」

キョン「……もとの世界に戻ったら谷口は……生き返っているのか?」

長門「それはわからない」

キョン「!!」

長門「別のシナリオにいけば、あるいは生きているかもしれない。または、涼宮ハルヒにすべてを夢だと認識させれば」

キョン「……………」

キョン「……クリアするにはどうすればいいんだ」



124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:55:51.44 ID:t31FMC3DO
長門「私は船長の私室へ行く。あなたは、みんなのそばについていて」

キョン「…わかった」

キョン(クリアするしかないんだ…)



125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/29(土) 23:57:26.29 ID:t31FMC3DO
医務室

キョン「谷口…」

キョン(…顔色が異常だ、唇の色も…まるで精巧にできた蝋人形のようだ)

キョン(…まさか死ぬなんて……)

キョン(そういえば)

キョン(谷口が着ていた宇宙服は?)

朝倉「宇宙服なら、朝比奈みくるさんが持っていったわよ」




128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:00:35.60 ID:R2O1CBW8O
朝倉「本当は詳しく調べたいところだけど…今はそっとしておいたほうがいいわ」

朝倉「宇宙服の故障なんてね…随分ずぼらな管理ね?船長補佐さん?」

古泉「…」

古泉「チェックは万全だった」

古泉「壊れるなんておかしいことなんです」

朝倉「そう?…あやしいものだわ」

古泉「………」




132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:11:10.38 ID:R2O1CBW8O
ドォォン……

朝倉「!?」

古泉「今の音は!?」

長門「恐らく爆発音」

キョン「長門!」

古泉「船長はどうしました?」

長門「何度呼んでも出てこなかった」

朝倉「一体どうなってるの?この船は…」




134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:14:08.77 ID:R2O1CBW8O
古泉「…とにかく、今は爆発音を調べなくては」

朝倉「わかってるわ。私は貨物を見てくる」

キョン「俺は…」

長門「あなたは朝比奈みくるのそばにいるべき。彼女は今自室にいるはず」

長門「私はコクピットにいる。何かあったらそこに」

キョン「ああ…わかった」




137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:15:09.16 ID:R2O1CBW8O
セイカツヨウ モジュール

シヨウシャ アサヒナ ミクル

アナタハ ミクルサン カラ ニュウシツキョカ ガ デテイマス

みくるの部屋

キョン「朝比奈さん……」

みくる「………………」

キョン「………」




138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:19:09.72 ID:R2O1CBW8O
みくる「………………谷口くんは…」

キョン「………」

みくる「………………死んでなんかいません」

キョン「…………」

キョン(ベットで谷口の宇宙服を抱き締め、横たわる朝比奈さんの背中…すべてを拒絶しているようだ)

キョン(……だめだ、今ここに俺がいても……)

キョン(朝比奈さんの心には………)

キョン(……出よう)

みくる「…………」




140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:21:14.18 ID:R2O1CBW8O
倉庫

朝倉「!」

朝倉「アンドロイドか…ベヒーモスなら無事よ。爆発はここじゃないみたいね」

キョン「それは…よかった……です」

朝倉「……」




142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:22:31.99 ID:R2O1CBW8O
朝倉「この子を地球に無事送り届けても、どうせ軍は兵器に利用するつもりでしょうね」

朝倉「…何考えてるんだか」

キョン「…」

朝倉「さて、残念だけど。ここには用はないわよ。暇ならあなたの生みの親のところへ行ったら?」




143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:23:44.66 ID:R2O1CBW8O
コクピット

古泉「キョンくん。今、通信システムを調べてるところですよ」

長門「………異常を発見した」

古泉「!」

長門「アンテナが吹き飛ばされている。恐らく爆発音はここから聞こえた」

古泉「…な…」

古泉「なんですって……」




145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:30:37.51 ID:jczincxB0
とりあえず配役をまとめてみるか。

キューブ……キョン
カトゥー……長門有希
レイチェル……朝比奈みくる
ヒューイ……古泉一樹
カーク……谷口
伍長……朝倉涼子
船長……大森栄二郎

ベヒーモスはシャミセンあたりか?



154 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 00:42:36.41 ID:R2O1CBW8O
リフレッシュルーム

朝倉「この船は最悪よ。こんなことなら自分で宇宙を泳いだ方がましだったわ」

古泉「船長は一体どうしたんでしょう……いつも僕達のことを心配してくれてたのですが……」

古泉「……『この会社のやり方は人間らしくない』と言っていたのも船長だった…」

長門「………」




156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:43:31.57 ID:R2O1CBW8O
キョン(八方塞がりだな…地球との交信ももうできない)

キョン(俺はどうすればいいんだ)

キョン(……そうだ)

キョン(こんな風にみんなで集まったとき…)

キョン(朝比奈さんが、いつもお茶をいれてくれた)

キョン(今は朝比奈さんは部屋にこもっているけれど…)




158 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 00:45:24.97 ID:R2O1CBW8O
コポコポポ

古泉「…!」

キョン「苦いけど、な。何もないよりはましだろう」

古泉「…ありがとうございます」

古泉「そうだ、僕がしっかりしないと…」

朝倉「……フン」

ピッ

船長『調子はどうだ?』

「…!」




161 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 00:47:07.51 ID:R2O1CBW8O
古泉「船長!」

古泉「部屋にいるんですか?大変なんです…谷口くんが…」

船長『何!?それは本当かね!?』

船長『それは……』

船長『気の毒に……』

船長『まずはこの事態をおさめることだ』

船長『彼を弔ってやろう。準備してくれ。私も今行く』

長門「了解した」




162 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 00:49:22.73 ID:R2O1CBW8O
船長『では、これで』

ブツン


朝倉「随分…冷静な船長さんね?部下が死んだのに、ああ振る舞えるなんて」

古泉「……では、僕はエアロックを準備してきます」

長門「部屋のなかに、何か遺体と一緒にいれるものがあるかもしれない」

古泉「ああ、そうですね…それじゃ、お願いします」



165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:52:38.21 ID:R2O1CBW8O
セイカツヨウ モジュール

シヨウシャ タニグチ

ノリクミイン ノ タニグチサン ハ ザンネン ナガラ ナクナリ マシタ

ニモツセイリ ノ タメ ロック ヲ カイジョ シマス

キョン「谷口…」

朝倉「死者を弔う…か。それができるだけでも、幸せってものだわ…」

長門「……」



166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:53:26.78 ID:R2O1CBW8O
朝倉「アンドロイドさん、ここは二人いれば十分だわ。エアロックのほうを手伝ってあげたら?」


エアロック
古泉「………」

キョン「古泉…何か手伝うことは?」

古泉「キョンくん…いえ、ここは僕一人で…」

古泉「………」




167 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 00:55:13.00 ID:R2O1CBW8O
キョン(谷口に殴られたところ、あざになってるな)

古泉「僕たちは、確かに仲が悪かった」

キョン「……」

古泉「でも死んでほしいなんて思ったことは一度もなかった…それは、誓って言えます」

古泉「こんなことになるなんて…!!」

キョン「……」

キョン(古泉……)




169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 00:58:37.60 ID:R2O1CBW8O

廊下

キョン(長門や誰かに言われるまま、ずっとやってきたが…)

キョン(一体どうすれば、ここをクリアできるんだ?)

キョン(これは確かゲームで、RPGのはず。ていうことは…敵がいるはずだ)

キョン(倒すべき敵。そいつを倒さないとクリアできない)

キョン(だが、ここにそんなやついるか?)




172 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:04:34.35 ID:R2O1CBW8O

廊下

キョン(長門に言われるまま、ずっとやってきたが…)

キョン(一体どうすれば、ここをクリアできるんだ?)

キョン(これは確かゲームで、RPGのはず。ていうことは…敵がいるはずだ)

キョン(倒すべき敵。そいつを倒さないとクリアできない)

キョン(だが、ここにそんなやついるか?)



173 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:07:06.57 ID:R2O1CBW8O
キョン(待てよ…ゲーム…シナリオ。これは誰かが作った物語なんだ。ということは)

キョン(ここで起きたことは偶然ではない。すべて意味があるんだ)

キョン(谷口の宇宙服が壊れていたのもアンテナが吹き飛んだのも、犯人がいる。当たりまえだ…偶然にするには不自然すぎる)

キョン(そして犯人は…)


キョン(…登場人物のなかにいるんだ……)




175 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:11:03.38 ID:R2O1CBW8O
キョン「…!!」

キョン「な、長門…」

長門「……」

キョン「どうしたんだ?谷口の遺品整理は?」

長門「あなたに注意がある」

長門「どんなことがあっても感情的になってはいけない」



176 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:13:24.13 ID:R2O1CBW8O
長門「あなたの役目はちがうところにある」

キョン「…?!」

長門「…あなたは…」

長門「……」

長門「アンドロイドだということを忘れてはいけない」

キョン「ああ…わかった」

長門「………………」

長門「持ち場に戻る。何かあったら…」

キョン「ああ、いくよ」

長門「………」

キョン「………」

キョン(…長門…)




177 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:14:51.47 ID:R2O1CBW8O
医務室

キョン(アンドロイドだから感情的になってはいけない、か)

キョン(じゃあ感情的だということは…人間ってことなのか)

キョン(…そういえば、今の長門は人間なんだよな?)

キョン(いや、今そんなことを考えるのはやめよう。今は俺にできること…)

キョン(谷口の遺体を綺麗に拭いてやること。それをしよう)

キョン(ほんの少しの慰めだが…)




178 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:16:17.82 ID:R2O1CBW8O
キョン(…ん……)

キョン(…!!?)

キョン「…そんな」

キョン(谷口…)

キョン(谷口の遺体が)


キョン「…消えた……?」




179 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:18:34.16 ID:R2O1CBW8O
再び医務室

古泉「どういうことです?これは」

長門「…」

朝倉「それ、こっちの台詞よ。そんなことより、彼女には伝えなくていいの?ここにいないけど」

キョン「俺が伝えてくる」

長門「お願いする」




180 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:20:39.46 ID:R2O1CBW8O
みくるの部屋

キョン「朝比奈さん…」

キョン「……!!」

みくる「ふふ…」

みくる「待っててね、谷口くん。今、クッキー焼いてくるから」

キョン「た…」

みくる「コーヒーも淹れました。大好きでしたよね?」

キョン「谷口…」




182 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:24:10.44 ID:R2O1CBW8O
キョン(谷口は、いた…朝比奈さんのベットに)

みくる「ふふ、よく寝てる…」

キョン「あ、朝比奈さん、それは」

みくる「あれ、キョンくん。そうだ。コーヒーの淹れ方を教えるって言いましたもんね」

キョン「朝比奈さん、谷口…は…」

みくる「ふふっよく寝てるでしょう?」



183 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 01:25:30.68 ID:R2O1CBW8O
キョン(谷口は、いた…朝比奈さんのベットに)

みくる「ふふ、よく寝てる…」

キョン「あ、朝比奈さん、それは」

みくる「あれ、キョンくん。そうだ。コーヒーの淹れ方を教えるって言いましたもんね」

キョン「朝比奈さん、谷口…は…」

みくる「ふふっよく寝てるでしょう?」

みくる「あっ…そうだ。今のうちにコーヒーの淹れ方を教えましょう。きっと谷口くん、びっくりしますよ」

キョン「そうじゃなくて、朝比奈さん…!」




215 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 08:48:31.69 ID:R2O1CBW8O

古泉『どうしました?』

キョン「!」

みくる「…!!」

廊下

古泉「キョンくん、朝比奈さん。遅いから来たのですが…」

古泉「何かあったんですか?あけてください」

セイカツヨウ モジュール

シヨウシャ アサヒナ ミクル

ゲンザイノ アナタノ シカク デハ ハイレマセン

古泉「…朝比奈さん」




216 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 08:49:18.96 ID:R2O1CBW8O
長門「パスワードがあれば入れる」

朝倉「でも、わかるの?」

古泉「……以前のなら…でもきっと、変わっているでしょう」

長門「端末室でパスワードを調べることができる」

みくる『だめ!』

みくるの部屋

みくる「入ってこないで…!」




217 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 08:50:17.89 ID:R2O1CBW8O
キョン「朝比奈さん…」

朝倉『でも用事があるのよ』

朝倉『アンドロイドから聞いた?あのパイロット。谷口といったかしら。遺体がなくなったの』

みくる「……」

朝倉『…』

朝倉『あなた、何か知ってる?』




218 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 08:51:10.14 ID:R2O1CBW8O
廊下
みくる『……』

朝倉「何か知ってるのね」

朝倉「扉は開かない…か」

古泉「パスワードなら…」

長門「?」

古泉「変わっているとしたらきっと。…彼女の、性格ならもしや…」

パスワード ニンショウ

・・・・カクニン シマシタ

ロック ヲ カイジョ シマス




274 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 19:17:21.83 ID:R2O1CBW8O

みくるの部屋

みくる「!!!!」

古泉「……!!」

朝倉「!」

朝倉「あなた、何やってるの?」

みくる「谷口くんは」

みくる「死んでないです」

古泉「朝比奈さん…」




278 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 19:28:40.94 ID:R2O1CBW8O
みくる「古泉くん、あなたの目的はわかっているんです…」

みくる「谷口くんを殺せば…私があなたのもとへ戻ると思ったんでしょう!」

古泉「そんなこと!」

ピピピッ

キョン(壁の通信ユニットが…)

『朝比奈さん!そこから逃げてください』

みくる「!?」




280 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 19:34:57.76 ID:R2O1CBW8O
『古泉はあなたを狙っている。早くそこから逃げるんだ』

『俺は今、エアロックの前にいる…早く体を取り戻さなくては』

『ここに来てくれ…』

キョン「今のは…谷口の…」

みくる「………っ」

古泉「朝比奈さん!行っちゃダメです!」

古泉「朝比奈さん…!!」



281 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 19:38:53.35 ID:R2O1CBW8O

エアロック

みくる「いや!離してください!離して!!」

古泉「落ち着いてください!」

長門「あなたは極度の興奮状態に陥っている。静めて」

朝倉「……」

みくる「離してぇ!」




285 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 19:46:29.28 ID:R2O1CBW8O
古泉「外は宇宙だ!そこに彼がいるわけないでしょう!?」

みくる「嘘よ!!だまされないから!いや、離してぇっ!!」


ドォォ…ン


キョン「!?」

キョン(今のは爆発音!)

キョン(みんな朝比奈さんで手一杯で気付いてない)

キョン(…確認しに行こう)



287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 19:47:46.68 ID:R2O1CBW8O
廊下

キョン(爆発音は近くから聞こえた)

キョン(ここ、一階にあるのはエアロックと)

キョン(倉庫)

キョン(倉庫にあるのは…)



290 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 19:51:14.68 ID:R2O1CBW8O
倉庫

ギャオオォス

キョン「!!!」

キョン(あの爪、あの牙、そしてあの毛並み)

キョン「べ…」

キョン「ベヒーモスが…外に出ている!!」

ギャォォォス…

キョン「………っ!!!」




294 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 19:59:28.43 ID:R2O1CBW8O

エアロック

朝倉「ベヒーモスが!?」

古泉「なんですって!!」

みくる「…!」

古泉「……あっ!」

キョン(エアロックの宇宙へ続く扉が!!)

みくる「今、行くから…谷口くん!」

古泉「だめだ!!」

キョン(吸い出される……!)




295 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:01:09.86 ID:R2O1CBW8O
長門「……っ」

みくる「!!」

みくる「ああ…っ!」

長門「…間一髪。閉じた」

長門「怪我は、ない?」

キョン「いや。みんな無事だ…」

みくる「…どうして」

みくる「谷口くん……」

朝倉「……」




298 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:07:37.91 ID:R2O1CBW8O
パシッ

みくる「!」

朝倉「いい加減にしなさい」

朝倉「いい。落ち着いてよく聞いて。あなたが医務室で見たのはなんだったのかしら?」

朝倉「あなたがここからずっと付き添って、最後を看取った…」

朝倉「朝比奈さん。冷静になって。悲しいけど、彼はもうこの世にいないの。死んでしまったのよ」

みくる「……」



300 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:12:36.61 ID:R2O1CBW8O
朝倉「さて…私、倉庫を見てくるわ」

古泉「朝倉伍長…ありがとうございます」

朝倉「別に?私も死にたくないだけよ」

古泉「……」

朝倉「じゃ。危険だから、ここで待ってて」


みくる「………」




301 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:18:01.75 ID:R2O1CBW8O
みくる「………」

みくる「……ごめんなさい………」

みくる「だって…私、信じられなくて……」

みくる「何もかも…あんまり突然過ぎるから……」

古泉「……」




304 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:23:25.96 ID:R2O1CBW8O

みくる「……」

長門「……」

キョン「…………」

ピピピッ

朝倉『私よ』

朝倉『ベヒーモスは檻のなかに本当にいないわ。ただ、このフロアにはもういないみたい』

朝倉『どこにいるかはわからないけど、危険なことは確かね。エレベーターの前で集合して、全員で移動しましょう』



305 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:27:21.81 ID:R2O1CBW8O
リフレッシュルーム

長門「……」

みくる「……」

古泉「……」

朝倉「きっと方法は見つかるわ。なんとしても、あいつを捕まえなきゃね」

キョン「朝倉…」




308 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:36:50.75 ID:R2O1CBW8O
キョン「………」

キョン(谷口がやっていたゲーム機がむなしく光っている…)

キョン(…谷口の遺体が消えたとき…)

キョン(俺は犯人が行動を起こしたのだと思った)

キョン(でも違った)

キョン(人間は…難しいな)

キョン(ふ…俺もアンドロイドらしくなったんじゃないか?)

キョン(…とにかく、今は)




310 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:40:30.88 ID:R2O1CBW8O

コポコポポ

長門「!」

キョン「苦いけど…温かいぞ」

長門「……」

古泉「あ…」

古泉「ありがとうございます」

古泉「…」

古泉「人間も捨てたものじゃない。そう言いたいのですが…」

古泉「こんな状況ではね…」

キョン「……」




312 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:46:43.57 ID:R2O1CBW8O
みくる「……あたたかい」

みくる「ありがとうございます…」

みくる「……結局淹れ方、教えてませんね……」

みくる「でも…」

みくる「これでいいかもしれません」

キョン「でも、苦いでしょう?」

みくる「ううん。とてもやさしい味です」

みくる「とても…」

朝倉「私は、いらないわ」




314 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:53:15.99 ID:R2O1CBW8O
ピッ

船長『みんな大丈夫か?調子はどうだ?』

キョン「!」

朝倉「………?」

朝倉「今、ベヒーモスが船内をうろついているのよ!」

船長『何!?それは本当かね!?』

船長『それは……』

船長『気の毒に……』




318 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 20:57:59.51 ID:R2O1CBW8O
朝倉「何を言っているの?非常事態なのよ!?」

朝倉「いい加減、部屋に閉じこもってないでこちらに出てきたらどうなの!」

船長『何!?それは本当かね!?』

船長『それは……』

船長『気の毒に……』

古泉「!?」

朝倉「な…」




319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 20:59:02.62 ID:PzxB0ipDP
船長…



320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 21:00:14.86 ID:VfGmB7XPO
これの真実怖いよな



321 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:03:00.03 ID:R2O1CBW8O
船長『何!?それは本当かね!?』

船長『それは……』

船長『気の毒に……』

船長『何!?それは本当かね!?』

船長『それは……』

船長『気の毒に……』

船長『何!?それは本当かね!?

船長『…それは……』

船長『………気の毒に………………………………………』

ブツン


古泉「今のは…一体…」




323 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:06:40.04 ID:R2O1CBW8O
みくる「ベヒーモスが船内を?」

みくる「嫌…!これ以上、谷口くんを傷つけないで!」

古泉「あ!朝比奈さん!ここから出ては…!危険だ!戻ってください!」

古泉「……、朝比奈さん!」

キョン「古泉!」

朝倉「……」

朝倉「二人を追うのは愚かな行為ね」

キョン「……」




327 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:18:29.33 ID:R2O1CBW8O
朝倉「ベヒーモスの爪はアンドロイドでも容赦なく切り裂くわ。壊れたくなかったらじっとしてなさい」

長門「…」

キョン「……」

長門「………」

キョン「長門?」




329 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:22:31.44 ID:R2O1CBW8O
朝倉「外にでるなって言ったの。聞こえなかったのかしら」

長門「危険なのはどこにいても同じ」

長門「二人のもとへいく」

朝倉「…勝手にしなさい」

キョン「俺もいくぞ」

朝倉「……」



332 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:27:39.01 ID:R2O1CBW8O
廊下

キョン「長門、聞きたいことがあるんだ」

長門「何?」

キョン「お前はゲームをクリアしたことがあるんだよな」

長門(コクリ)

キョン「ということは…“誰”を倒せばいいのかわかるんだよな?」

キョン「先回りをしてそいつを倒してしまえば…」




335 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:31:47.30 ID:R2O1CBW8O
長門「私たちは物語に深く関わりすぎている」

長門「物語の順序を変えることは不可能」

長門「そして私が先の情報をあなたに伝えるのも不可能。あなたの行動に影響がでるから」

キョン「…そうか、そうだよな…」

キョン「……」




336 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:38:51.79 ID:R2O1CBW8O
長門「…あなたは、感情的になっては…」

キョン「わかってる。抑えるよ」

キョン「…?」

キョン「今、物音が聞こえなかったか?」

長門「!」

キョン「…!!」

キョン「そんな!」



338 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:43:08.54 ID:R2O1CBW8O

キョン「古泉!朝比奈さん!!しっかりしてください!」

みくる「……う……」

古泉「朝比奈さん…は……」

長門「生きている」

古泉「そうか…よかった…彼女が無事なら…」

キョン「ベヒーモスにやられたんだな…」




340 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:47:29.15 ID:R2O1CBW8O
古泉「そこへ…行ったら…いきなり…襲ってきて…」

朝倉「……だから言ったのに」

キョン「!来たのか…」

古泉「いいんだ、彼女さえ無事なら……」

古泉「僕は…今でも…みくるの…ことが……」

古泉「……………」

キョン「古泉…?」

キョン「古泉…!!」

キョン(呼吸をしていない…心臓…が…)

キョン「古泉!!!」



341 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 21:51:02.81 ID:R2O1CBW8O
長門「……」

朝倉「………訓練も受けていないのに、無茶するから……」

朝倉「彼女のほうはかろうじて生きているみたいね」

朝倉「医務室に運ぶ?」

長門「いや、コールドスリープカプセルの方がいい。そこで寝かせておけば地球に帰ってからでも処置が間に合う」

朝倉「そう。じゃあ、運びましょう。アンドロイドも手伝って」



346 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:00:07.46 ID:R2O1CBW8O

コールドスリープ室

カプセル…起動

朝倉「………」

長門「これで一先ず大丈夫」

朝倉「そうね…」

長門「…あなたに頼みがある」

キョン「俺に?」

長門「端末室に行って、船長の私室のパスワードを探ってきてほしい」

キョン「端末室…一番最初に行ったところか」

キョン「わかった。行くよ」

長門「ベヒーモスに気を付けて」

朝倉「……」




347 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:02:29.49 ID:R2O1CBW8O

廊下

ギャオオォス……

キョン「!!!」

キョン「ベヒーモス!!!」

〈朝倉「ベヒーモスの爪はアンドロイドでも容赦なく切り裂くわ」〉

キョン「く…」




348 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:05:34.59 ID:R2O1CBW8O
ズシ…ズシ…

キョン「く、来るな…」

キョン(あそこを行けば端末室…)

キョン(くそ、いちかばちか…走るぞ!!!)

ギャオオォス…

キョン「うおおお!!」




353 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:10:17.80 ID:R2O1CBW8O
端末室

キョン「な、なんとか逃げ切れた…」

「キョンサン コンニチハ」

キョン「ああ……船長の部屋のパスワードを頼む」

「リョウカイ シマシタ ショウショウ オマチクダサイ」

・・・

「ハンメイ シマシタ」

「ムゾウサ ナ モジ ノ クミアワセ ノ ヨウデス」

「OAKFDE」

「パスワード ハ コレデ マチガイアリマセン」

キョン「OAKFDE…か。ありがとうな」

キョン(誰を倒すべきか…もうすぐわかる)

キョン(誰が犯人なのか…)




355 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:13:48.14 ID:R2O1CBW8O

「センナイ ハ ゲンザイ キケン ナ ジョウタイ ト ナッテオリマス」

「イドウ ノ サイ ハ キヲツケテ クダサイ」

キョン「ああ…そうするよ」

キョン(とにかく、扉の外にベヒーモスがいませんように…)



356 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:16:56.79 ID:R2O1CBW8O
コールドスリープ室

朝倉「さて、これで部屋に乗り込めるのね」

朝倉「いくわよ。準備はいい?」

長門「あなたは、彼を疑っている。彼が一連の犯人だと」

朝倉「あら?それじゃ、そのほかに誰がいるのかしら?私?」

長門「……」

朝倉「ま…いけばわかることよ」



357 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:21:05.48 ID:R2O1CBW8O
廊下
私室前

長門「パスワードを入力する」

・・・

パスワード ニンショウ ニ シッパイ シマシタ

キョン「!?」

キョン「そんな、何故だ…!?」

朝倉「もう、何をやっているのよ!」

朝倉「鍵を壊して入りましょう!」

長門「わかっている」

キョン「!?」

キョン「長門…なんだそれ!?」




359 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:24:18.19 ID:R2O1CBW8O
長門「黙って」

ガキィッ

ガチャッガチャガチャッガチャ

ガキィン

朝倉「…開いた」

長門「これはあなたも持っているべき」

キョン「なんなんだ、それは」

長門「パワージャッキ。限度はあるがロックされた扉も開くことができる」

キョン「ああ…持っておくよ」

朝倉「いい?入るわよ」




362 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:30:40.73 ID:R2O1CBW8O

船長の部屋

キョン「……!!」

朝倉「………」

長門「……」

キョン「し…死んでいる…」

朝倉「やっぱりね…これであとは私とあなただけってことになったわ」

カチャッ

キョン「!!」




367 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:35:19.14 ID:R2O1CBW8O
キョン(じ、銃!!)

長門「一体何の真似」

朝倉「あら、とぼけるつもり?」

朝倉「あなたがみんな殺ったんでしょう?」

キョン「…!!」

長門「…違う。私がする理由はない」



368 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:37:48.29 ID:R2O1CBW8O
朝倉「私は軍からやってきたよそ者。私の方こそ動機なんてないわ」

朝倉「あなたたちがどんなことでいがみ合ってたなんて知らないけど…その冷静な顔の下で、あなたとんでもないこと考えたわね」

長門「違う。それは、違う」

長門「私は…」

長門「私たちは…」

長門「…」




371 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:46:43.92 ID:R2O1CBW8O
キョン(違う…長門が犯人なわけがない)

キョン(そんなはずない…)

キョン(証拠…証拠だ!長門が犯人でない証拠があれば…)

キョン(くそっそんなもんあるのか!?)

キョン(とにかく長門、待ってろ!!)

朝倉「!」

朝倉「アンドロイド!どこへ行くの!」




372 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:52:54.17 ID:R2O1CBW8O
廊下

キョン(長門はいつでも変わらず冷静だった)

キョン(…谷口が死んだときも)

キョン(谷口の死を知らせようと船長のところへ行ったのは長門)

キョン(………)

キョン(何を考えている…!そうだ、『感情に流されてはいけない』)

キョン(長門は犯人じゃない。俺が信じなくてどうする)

キョン(証拠を探さなくては…でもどこで?)




375 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 22:58:03.05 ID:R2O1CBW8O
長門の部屋

キョン(とりあえずここに来てみたが)

キョン(どうすればいいんだ?)

キョン(………長門の部屋。ここで俺は目覚めたんだった…)

キョン(しかし、見事なくらい何もないな)

キョン(あるのは壁の通信装置くらいだ)

キョン(……すまん、長門)

ピッ




376 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:00:01.44 ID:R2O1CBW8O
個人ファイルダイアリー 001

※月※日

試作機一号が完成。
基本的構造をテスト。まずまずの結果。

※月※※日

試作機二号でデータを集める。歩行のシステムが固まった。
リモコンによるテストは概ね成功。

※月※※※日

試作機三号制作開始。
地球からの情報通信で読んだ最新のパーツが欲しい。あれなら防水加工もできる。
今は手持ちのパーツでやるしかない




380 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:03:26.29 ID:R2O1CBW8O
※月※※※※日

ようやく完成する。
船内の見回りが終了したらすべてをテストする。
船長も制作過程を覗きに来た。地球まではあと一週間。
明日他の五人が目覚める予定。それまでには動かしたい。

早く会いたい

彼に


キョン(…………)

キョン(長門…)



382 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:07:31.55 ID:R2O1CBW8O
廊下

キョン(長門は犯人じゃない。絶対に…)

キョン(だが、どうする?あれは、証拠にはならないし…)

キョン(ん?)

ビーッ

キョン「なんだ?変な音が…あの部屋からだ」




385 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:10:29.96 ID:R2O1CBW8O
セイカツヨウ モジュール

ゲストヨウ ヨビ

シツナイデ ケイホウキ ガ ナッテイマス

テンケン ノ タメ ロックヲ カイジョ シマス

ナマエ ヲ ニュウリョク シテクダサイ

キョン「…」

キョン(ゲスト用ってことは…)



387 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:13:24.52 ID:R2O1CBW8O
朝倉の部屋

キョン「部屋に異常は…ないようだが……」

キョン(ん?通信装置が光っている)


個人ファイル

『軍事通達』


キョン「…………」




391 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:17:27.52 ID:R2O1CBW8O

『軍事通達』

作戦ナンバー××××

外宇宙で発見された生命体に関する注意

輸送中も絶えず観察を続けること
もしも人体に関する何らかの影響が見られた場合詳しく記録すること

また、生命体はいかなる手段を持ってしても地球へ輸送すること

最悪の場合、ある程度の人命の損失もやむを得ないとする

以上
作戦司令部

キョン「……………」

キョン「これは……」



393 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:20:47.57 ID:R2O1CBW8O
キョン(考えてみればおかしいじゃないか)

キョン(なぜ民間の船でわざわざ軍の荷物を…それも、ベヒーモスみたいな危険なモンスターを運ぶんだ)

キョン(朝倉は…朝倉は最初からそのつもりだったんだ)

キョン(!!…長門!)



395 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:24:37.15 ID:R2O1CBW8O
船長の部屋

キョン「長門!!逃げるんだ!」

朝倉「!!!」

キョン「軍事通達を見たぞ…おまえは最初からそのつもりでこの船にのったんだ」

朝倉「部屋に入ったのね…だからアンドロイドは信用ならないのよ!」

キョン「それはおまえだ!おまえはベヒーモスのデータのためにみんなを実験台に、犠牲にしたんだ!!」

キョン「おまえが!おまえが全部やったんだ!」




397 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:28:05.84 ID:R2O1CBW8O
長門「……」

朝倉「あなたって…人間みたいね」

朝倉「でも、落ち着きなさい。それは万が一のことよ」

長門「…………」

フッ

朝倉「!!」

朝倉「何…いきなり部屋が暗くなったわ」

キョン「逃げるぞ長門!!」




399 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:31:18.50 ID:R2O1CBW8O
廊下

長門「あなたは感情的になってはいけないと、私は注意した」

キョン「馬鹿!そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」

キョン「!!」

ギャオオォス……

キョン「ベヒーモス…!」

長門「………っ」

ドンッ

キョン「!!」




401 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:33:47.39 ID:R2O1CBW8O

((ギャオオォス…!!))

キョン「な…」

キョン「長門!!!」

ガチャン!

キョン「!!」

キョン「通路が閉じられた!?」

キョン「そんな…長門が…」

キョン「長門ぉ…っ!!!」




404 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:37:16.44 ID:R2O1CBW8O
プシュッ

キョン「!?」

キョン「なっ…」

キョン「み、水が出てきた!?」

〈地球からの情報通信で読んだ最新のパーツが欲しい。あれなら防水加工もできる〉

キョン(………俺は……)




405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/30(日) 23:38:49.85 ID:EyrokO50O
これじゃ原作未プレイ者にはキョンが長門に裏切られたのか長門が死んじまったのかわからんぜ…
地の文も状況説明っぽくちょっとは取り入れてもいいんじゃなかろうか



409 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:44:59.53 ID:R2O1CBW8O
>>405
すいません
(展開を)わからせないのはちょっとわざと入っていますが
状況が解りづらいのは問題ですね

でもとりあえずこのままいきます



410 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:45:36.44 ID:R2O1CBW8O
キョン「反対側へ逃げないと……!」

キョン「だめだ、こっちも閉じられてる!」

キョン「どうすれば…あ!」

キョン「パワージャッキがあった!」

ガキィン!

キョン「……開いた!」



412 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:50:46.86 ID:R2O1CBW8O
キョン「間一髪だった…たぶん、濡れてたら、俺は…」

キョン「…、それにしても長門が心配だ」

キョン「…端末室が近いな。そこで聞いてみようか」



414 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:54:03.32 ID:R2O1CBW8O

端末室

「センナイ ハ タイヘン キケン ナ ジョウタイ デス」

「ナガトサン ト アサクラゴチョウ ヲ サガシテ ミマシタガ」

「イマノトコロ センナイモニターニハ ミアタリマセン」

「ベヒーモス ニ キヲツケテ コウドウ シテクダサイ」

キョン「……長門」

キョン「ここからだと、コールドスリープ室を通っていったほうがまだ安全だな…」

キョン「ありがとう」

「キヲツケテ」




416 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/11/30(日) 23:58:24.64 ID:R2O1CBW8O

コールドスリープ室

キョン「……」

キョン「古泉…」

コールドスリープカプセル
古泉一樹
船長補佐 貨物管理

キョン「いい顔してやがるぜ」

キョン「愛する人を守って死ぬなんてかっこよすぎておまえには似合わない」

キョン「おまえはいつもみたいにへらへら笑ってろよ……」

キョン「……」




419 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:02:05.20 ID:AP/Y+GSlO
キョン「ん…?」

コールドスリープカプセル
朝比奈みくる
通信士

キョン「………」

キョン「カプセルが…」

キョン「…停止している…」

キョン「あ、朝比奈さん!」

キョン「……」

キョン「息をしていない…脈が……ない……」

キョン「う……あ……」

キョン「朝比奈さん……っっ!!」




420 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:05:04.21 ID:AP/Y+GSlO

廊下

キョン(朝比奈さんが…死んだ……殺された)

キョン(本当に…皆殺しにするつもりなのか…?)

キョン「!!」

キョン(廊下の向こうに誰かいる?)

キョン「誰だ!?おい!」

???「……」




426 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:08:54.59 ID:AP/Y+GSlO
キョン「…!!」

キョン「あそこに立っているのは…」

キョン「……まさか」

キョン「……俺?」

キョン?「……」

キョン「あ!待て!!どこへ行く!」

キョン「部屋に入った…」

キョン「…あそこは、長門の部屋!」




430 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:12:31.93 ID:AP/Y+GSlO

長門の部屋

朝倉「!!」

長門「……」

キョン?「……」

キョン(長門と朝倉!ここにいたのか!)

キョン(長門…?怪我をしている!)

朝倉「どういうこと?アンドロイドがニ台…」

朝倉「朝比奈さんのカプセルのスイッチを切ったのはあなたなの!?」




433 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:15:15.27 ID:AP/Y+GSlO

キョン「!?俺じゃない!!」

キョン(だって、スイッチを切ったのはおまえじゃないのか、朝倉…!)

キョン?「………」

朝倉「面倒だわ…二台とも壊してあげる!」

キョン「!!」

長門「待って…」

長門「彼は…本物の彼はそんなことしない」




435 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:17:16.16 ID:AP/Y+GSlO
長門「そしてもし、本物なら…」

長門「私の……」

長門「……」

長門「私たちの目的の女性、ならびに私たちが所属している団体名を言えるはず」

朝倉「…?」

キョン(長門……)

キョン?「…」



436 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:18:00.28 ID:AP/Y+GSlO
キョン「俺たちは、涼宮ハルヒに会うことを目的としている。そして俺たちは…」

キョン「SOS団!SOS団の団員だ!」

長門「……」

長門「正解」



437 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:20:32.73 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「ということは、偽物はこっちね!?」

カチャ
ダダダダダン!!!

キョン(……っ俺の顔が…グロテスクだ…)

キョン?「・・・」

朝倉「!!」

朝倉「こいつ…!」



442 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:24:58.17 ID:AP/Y+GSlO
キョン?「ムダナ テイコウハ ヤメロ」

キョン?「ワタシハ コノフネヲ カンゼンニ ショウアク シテイル」

キョン?「オマエタチノ イノチモ ワタシノ イシシダイダ」

朝倉「誰かがこれを操っているんだわ…」

朝倉「教えなさい。あなたはいったい誰なの?」



443 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:28:43.62 ID:AP/Y+GSlO
キョン?「 O D ― 1 0 / ゴ キ ト エ ル ゴ ス ム 」

朝倉「…!」

ダン!
ダダダダダン!

キョン?「・・・・・・」

キョン「……もう動かないな」

朝倉「長門さん、OD―10って何なのかしら?」

長門「この船のメインコンピュータ…船全体を管理している」



445 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:34:40.47 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「メインコンピュータ?誰かがそいつをいじったってことなの?」

長門「それは無理。コンピュータプログラムは、地球の本社に行かないと書き換えられないはず」

朝倉「なら、なに?コンピュータ自体がおかしくなったと言うことなの?」

長門「それはわからない。その可能性もある…。……っ」

キョン「長門!大丈夫か?」

朝倉「無理はしないで。怪我してるんだから。ベットに横になって…」




447 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:40:55.62 ID:AP/Y+GSlO

朝倉「…でも、もしそうだとしたら、私たちはコンピュータのいいようにされてきたってことかしら?」

朝倉「とにかく、三階のメインコンピュータのところまでいくわよ。アンドロイド、あなたも来なさい。あなたまで操られたら、また面倒くさいことになるわ…」

キョン「ああ、わかった」

長門「気を付けて」

キョン「ああ」

キョン(これが…)

キョン(本当の……犯人……)




449 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:43:53.38 ID:AP/Y+GSlO

廊下
エレベーター前

朝倉「エレベーター、開かないわね」

朝倉「まったく、邪魔をするつもりなのかしら?でも、そうはいかないわ…」

朝倉「ちょっと、下がってなさい」

キョン「わ、わかった」

ダン!
ダダダダダン!

朝倉「さ、通風口をあけたわ。ここを登っていくわよ」

キョン(この人が敵じゃなくて本当によかった)




453 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:53:11.52 ID:AP/Y+GSlO
三階
メインコンピュータ前

朝倉「ふぅん…」

朝倉「コンピュータも、ここにまでベヒーモスを寄せ付ける気はないみたいね」

朝倉「メインコンピュータ室は…」

朝倉「当たり前ね…ロックがかかってるわ」



458 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 00:56:37.63 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「壊してもいいんだけど」

朝倉「きっとそれだとこの船自体とまっちゃうのかもね」

キョン「船を管理してるコンピュータだからな」

朝倉「……」

朝倉「長門さんなら、このコンピュータの弱点知ってるかも」



465 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:01:38.77 ID:AP/Y+GSlO
長門の部屋

長門「OD―10はこの船そのもの。下手に壊すと私たちは永遠に宇宙をさまようことになる」

キョン「……」

朝倉「…この船はすべてあいつの都合のいいようにできてるのね…まさに私たちの命はあいつ次第」

朝倉「打つ手なし、か…」

長門「ひとつだけ」




468 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:05:53.81 ID:AP/Y+GSlO
長門「あなたなら…」

キョン「俺?」

長門「あなたなら……コンピュータのプログラムに入り込める。どこかから…そう………」

長門「あそこ………から…………」

長門「……っ…………」

キョン「長門!!!」




473 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:10:09.78 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「…大丈夫。気を失っているだけよ。出血がひどいから…」

朝倉「……プログラムに入り込める場所。そこを探せばいいのね」

朝倉「アンドロイド、あなたにこの通信ユニットを渡しておくわ。何かあったらこれで連絡をちょうだいね」

朝倉「二手に分かれて探しましょう。この船のどこかで、プログラムに入りこめそうな場所を」

キョン「ああ、わかった」

朝倉「…私がアンドロイドに頼ることになるなんて、ね…」



474 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:13:32.91 ID:AP/Y+GSlO

廊下

キョン「とはいえ、一体どこを探せばいいんだ」

キョン「下手に歩きまわれば、ベヒーモスにやられてしまうし」

キョン「メインコンピュータと繋がっているところ…そうだ、端末室!」




477 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:19:36.72 ID:AP/Y+GSlO
端末室

朝倉「あら、あなたも来たの。どうやら同じ考えだったみたいね?」

朝倉「とりあえず正面突破ってやつね。でも、なんだかね…」

「ムダナ テイコウハ ヤメロ ワタシハ コノフネヲ カンゼンニ ショウアク シテイル」

「オマエタチノ イノチモ ワタシノ イシシダイダ」

朝倉「操作パネルはあるからまだ普通の操作はできるみたい。でも、メインとコンタクトはとれないわね。とにかくここで考えていても仕方ないわ」

キョン「ああ、他をあたってみるよ」

朝倉「気を付けなさい」




478 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:20:04.04 ID:AP/Y+GSlO
廊下

キョン(やはりだめか…)

キョン(そうだ)

キョン(部屋の扉についているあの装置は…)


廊下
みくるの部屋の前

・・・・・・

キョン「だめだな」



480 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:22:32.68 ID:AP/Y+GSlO
ピッ

朝倉『私よ。今どこにいる?』

キョン「朝比奈さんの部屋の前だ。ここの装置はどうかと思ってな…だめだったが」

朝倉『センサーはみんなあいつの目みたいなものね』

朝倉『この船はすべてがあいつの管理下におかれている。重要なものでプログラムに入り込みやすいものはもうとっくにガードされているみたい。いくらあなたでも難しいかもね』




481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/01(月) 01:24:05.97 ID:SmX2DQtr0
>>480
\(^o^)/



482 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:24:30.06 ID:AP/Y+GSlO
朝倉『どこか、ないかしら。直接あいつに繋がっていないもの…船に元々必要ないもの』

キョン「難しいな…とにかく探してみる」

朝倉『私も色々やってみるわ』



489 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:29:46.09 ID:AP/Y+GSlO
キョン(直接必要はないところ…)

キョン(倉庫はどうだ?ベヒーモスがいたところなら、直接船に必要はない…!)

キョン(だめだ、そのベヒーモスを放した犯人があいつだと考えると、あいつと繋がっていて、なおかつもうガードされていると考えていいだろう)

キョン(無駄に歩くのは避けたいが…しかし、歩き回って探すしかないかもしれない)



491 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:36:13.39 ID:AP/Y+GSlO
ギャオオオォォオス…

キョン「…!」

キョン「ベヒーモス!!」

ズン…ズン……

キョン「だめだ、逃げ…!」

ガチャン!

キョン「通路が!!くそっ閉じ込められた!!」



492 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:38:48.25 ID:AP/Y+GSlO
ズン…ズン…

ギャォォオス…

キョン「く…そ…」

プシュッ

ブシャアァア

キョン「水まで!」

キョン(本格的に俺を…)

キョン(くそ、そうはいかせない…俺は…)




494 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:40:39.11 ID:AP/Y+GSlO
ガキィ!

ガチャガチャッガキィン!

キョン「開いてくれ、俺は!」

ズン…ズン…

キョン「シナリオをクリアするんだ!!」

ギャオオオォォオス…!!

キョン「うわぁあぁああ…!!」



498 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:43:48.58 ID:AP/Y+GSlO
端末室

朝倉「………」

ピッピッ

朝倉「私よ。今どこにいるの?」

朝倉「…?」

朝倉「もしもし?私よ。応答しなさい」

朝倉「……ちょっと…」

朝倉「もしもし?ねぇ、…ねぇ!」

朝倉「どうしたのよ…まさか!」




501 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:48:34.25 ID:AP/Y+GSlO
リフレッシュルーム

キョン「…………」

朝倉『ねぇ、返事をして!』

キョン「…、は、はい…」

朝倉『!』

朝倉『…生き…、ちゃんと動いているのね。よかったわ…あなたがいないと全員死ぬのよ』

キョン「ちょっとベヒーモスに出会ってしまってな。まあ、コードが飛び出たくらいですんだが」

キョン「俺ってアンドロイドだったんだな、本当に…」

キョン「……はは…」




503 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:51:30.95 ID:AP/Y+GSlO
朝倉『いまさら?もう、あなたは…自覚のないアンドロイドなんて前代未聞ね』

朝倉『で?何か見つけたことはない?』

キョン「いや、勢い余ってリフレッシュルームに飛び込んだからな…ここにあるのなんて、モニターとコーヒーメーカーとゲーム…くらいしか、……………」

朝倉『どうしたの?』



505 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 01:55:28.45 ID:AP/Y+GSlO
キョン「ゲーム…そうだ、谷口がやっていたゲームだ!」

朝倉『…!そうね…そうかもしれない!確かに、それは元々船に必要ないから、CPUがメインから独立しているわ!』

朝倉『待ってて!今、回線を繋ぐわ!』


端末室

朝倉「舐めないでほしいわ…」

朝倉「人間は…」

朝倉「人殺しの道具ばかり作っているわけじゃないのよ!」



508 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:02:25.46 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「………よし、アンドロイド!いいわよ、プログラムに―…」

朝倉「…!!」

ギャオオォオス…

朝倉「ベヒーモス!そんな、こんなとこに……!!」

ギャォオオォオオス…!!
朝倉「っ…!!」




509 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:05:08.97 ID:AP/Y+GSlO
リフレッシュルーム

『ザー…』

キョン「あ、朝倉!?」

キョン「通信が急にきれた…」

キョン「………」

キョン「今は…」

キョン「今はあいつを倒すことだけを考えよう。はやくプログラムのなかに入り込まなくては」



510 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:08:20.26 ID:AP/Y+GSlO
キョン「俺のこの飛び出ちまったコードは使えるかな?」

・・・・・・

キョン「………………」

キョン「つながった……か?」

『……………』

キョン「!通信ユニットが…」

キョン「あ…れ…視界が……どんどん……」

キョン「っ!!…………」

『……………』




517 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:12:42.26 ID:AP/Y+GSlO
何ものかが通信ユニットを通じて語り掛けてくる…

ホンセンナイニ オイテ スベテノ コウドウハ
チョウワノ トレタモノデ アラネバナラナイ

ワタシハ センナイノ チョウワヲ イジスルタメ
キノウシテイル

ヨッテ ワタシノ イシハ ゼッタイデアル

ダレモ コレヲ ボウガイシテハ ナラナイ

ボウガイスルモノハ

タダチニ ショウキョスル

K I L L  Y O U ....




521 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/01(月) 02:14:13.71 ID:CyAg6rXu0
ついにボス戦か!



522 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:15:39.24 ID:AP/Y+GSlO




長門「聞こえる?」

キョン「長門…か?」

キョン「うっ…どこだ、ここは?」

長門「ここはODー10のプログラムのなか。あなたは侵入に成功した」

キョン「お前はどこにいるんだ、長門…」

長門「今あなたに聞こえているのはコンピュータに組み込まれたプログラムの声」

長門「何者かがプログラムに侵入したさい、私が起動するよう設定してある」

キョン「はは、長門…準備いいな」




523 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:17:21.15 ID:AP/Y+GSlO
長門「あなたのするべきことは、マザーコンピュータのプログラムから思考システムを切り離すこと」

長門「様々な保護システムがあなたを邪魔するが、今のあなたならウィルスとして攻撃も行える」

長門「…襲ってきた」

ピュインっ

キョン「!!!」

キョン「おいおい、ノートン先生でもレーザーは使わないぜ!?」

長門「健闘を祈る」




526 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:19:59.27 ID:AP/Y+GSlO
キョン「えっ長門っ?!」

キョン「消えるな!!……あーあ、どうすりゃいいんだよ」

ピュインッ

キョン「うわっ」

キョン「やるしかないのか…ああもう、行くぞ!!」



530 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:21:23.74 ID:AP/Y+GSlO
ブゥン……
ピッピッピーピピッ

キョン「?」

キョン「なんだ、今…チェックされたのか?」

キョン「ぐっ!?」

キョン「調べるついでに攻撃してきやがった!くそ…」

キョン「なんか、俺も、攻撃を…」




531 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:22:58.23 ID:AP/Y+GSlO
ハイスピードオペ/H
キョン「おお……」

キョン「なんか回復した」

キョン「いや、そうじゃなくて攻撃を」

ピュイン!

キョン「うわ!畜生…」

アップグレード/U
キョン「お!なんだか素早くなった気がする」




536 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:26:05.61 ID:AP/Y+GSlO
マインドハック/M
キョン「今の、きいたのか…?」

キョン「…!」

キョン「くそ、今の攻撃…今のはきいた…」
アンチフィールド/A
キョン「お返しだ!」

ノイズストリーム/N
キョン「…きいたか!?」

キョン「そういえば、やみくもに攻撃しても意味ないんだよな」




539 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:27:57.58 ID:AP/Y+GSlO
キョン「思考システムをダウンさせて、船の運行システムから切り離すんだ」

インフォリサーチ/I
キョン「!」

キョン「あれだ…あれが」

キョン「ODー10…!」



541 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:30:07.98 ID:AP/Y+GSlO
ワタシハ フネノ アンゼンヲ カクホシ

ジョウインヲ マモルトイウ
シメイヲ アタエラレタ

キョン「…!?」

シカシ ワタシニ シメイヲ アタエタ ニンゲンハ

タガイニ ショウトツシ

カンゼンニ チョウワヲ ナクシ

キョン「……っ、」

フネノ ウンコウヲ サマタゲル




546 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:34:56.71 ID:AP/Y+GSlO
キョン「みんなは…、」
スピンドライブ/S

ワタシニハ ニンゲンガ リカイデキナイ

キョン「ただ…生きていただけなんだ」
メーザーカノン/M


ニンゲンハ


シンジラレナイ


キョン「ただ、……それだけだったんだ…」

HUMANISM



──…




552 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:39:18.06 ID:AP/Y+GSlO
──…


〈谷口「朝比奈さんはな…おまえに愛想を尽かしたんだ!それだけは覚えとけよ。忘れんなよ!」〉

〈朝倉「この船は最悪よ。こんなことなら自分で宇宙を泳いだ方がましだったわ」〉

〈みくる「古泉くん、あなたの目的はわかっているんですよ」
みくる「谷口くんを殺せば…私があなたのもとへ戻ると思ったんでしょう!」〉

〈キョン「おまえが!おまえが全部やったんだ!」〉

〈古泉「人間も捨てたものじゃない。そう言いたいのですが…」
古泉「こんな状況じゃね…」〉

キョン(…?)

キョン(メインコンピュータのメモリー…?)

キョン(…………)




554 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:42:39.89 ID:AP/Y+GSlO
リフレッシュルーム

キョン「はっ!」

キョン「ここは…戻ってきたのか」

ブゥ…ン…

キョン「!」

キョン(モニターが…)

『ゴギトエルゴスム号へようこそ!』



558 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:46:01.28 ID:AP/Y+GSlO
『ゴギトエルゴスム号へようこそ!』

『この映像は船の管理状況の変更にともない、自動的に放映されております』

『この宇宙輸送船は思考型コンピュータを使用した管理システム…』

『「ODー10」によって運営されておりましたが…』
『トラブル発生に伴い思考システムを切り離して運行しております』

『船内におけるみなさんの活動には問題はありませんが』

『もしも不明な点があればお気軽に乗組員にお聞きください』

朝倉「やった…みたいね」




563 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:50:45.48 ID:AP/Y+GSlO
キョン「朝倉!」

朝倉「よかった…」

キョン「その怪我は…!」

朝倉「ベヒーモスを倒してきたわ」

朝倉「大丈夫。これくらいじゃ死なないわよ」

キョン「だが、その傷は…」

朝倉「まあ、地球に戻ったら地上勤務になるわね、きっと…」




567 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:53:48.60 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「……」

朝倉「座りましょうか。さすがに、立ったままじゃきついわ」

朝倉「ほら、あなたも」

キョン「あ、ああ…」


朝倉「ねぇ、まだ私を疑ってる?」

キョン「いや、そんなことは…」

朝倉「……まあ、いいわ。今となってはたいして変わらないもの」



569 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:56:30.37 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「昔…」

朝倉「昔ね、戦争があったのよ」

キョン「…」

朝倉「今でもはっきり思い出せるわ。あの恐怖は忘れられない…」

朝倉「戦闘ロボットよ。ロボットというより、それの頭、つまりコンピュータね」

朝倉「そいつらの手で…血の通った人間でない物の手で…仲間がたくさん死んだ…」




570 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 02:59:09.54 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「人間が作ったものに人間が殺される。」

朝倉「馬鹿よね、人間て」

朝倉「この船のメインコンピュータは、そんな人間に愛想がつきたのね…きっと」

キョン「………」

朝倉「だけど、あなたは違う」

朝倉「あなたは軍艦でも、何でもない、この輸送船で生まれた」




571 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:02:03.52 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「古泉くんは、あなたに『学べ』といったわ」

朝倉「それが、あなたのすべき事よ」

キョン「朝倉…」

朝倉「………ふふ」

朝倉「ロボットに説教なんてね。私もやきがまわったわね…」

朝倉「……!!」

朝倉「笑っちゃうわね…」

キョン「…?」

朝倉「こんなことに、今気付くなんて」




574 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:05:08.36 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「人間も…私も、同じことだってことに…」

キョン「…」

朝倉「…ねぇ」

朝倉「長門さんに、様子見がてら報告してきたらどうかな」

朝倉「意識が戻ってたら、きっともうあなたの成し遂げたことに気付いてるでしょうけど。あなたが自分で言うべきだわ」



575 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:08:24.66 ID:AP/Y+GSlO
長門の部屋

長門「……」

キョン「長門、大丈夫か?」

長門「割と」

キョン「そうか…」

キョン「俺、やったよ。クリアしたことになるのか?」

長門「あともう1つ、イベントをクリアしたら、他のシナリオへ移動することになる」

キョン「そうなのか。もう1つね…怖いのやら大変なのやらじゃなければいいけど」

長門「……」



579 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:11:26.75 ID:AP/Y+GSlO
キョン「……」

キョン「長門の怪我は…」

キョン「いつもだったら情報再なんとかで治してるけど今はどうなんだ」

長門「何度かやろうとしたが、無理。今の私は、普通の人間」

キョン「普通の人間、か」

キョン「…なぁ長門、気になっていたことがあるんだ」

長門「?」




581 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:13:41.67 ID:AP/Y+GSlO
キョン「おまえから見て、俺たち…みんなは…どう見えていたんだ?」

長門「どうって?」

キョン「いや…」

キョン「俺は今アンドロイドだ。実感したよ。見てくれよこのコード。いや、おまえが作ったんだったな…製作日記も、実は見てしまった。すまん」

長門「!」

キョン「それで…俺はアンドロイドだし、長門からも感情を抑制しろと注意されていたけど、出来なかっただろ」



584 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:16:00.35 ID:AP/Y+GSlO
キョン「中途半端な存在だったな。結局、俺は俺でしかなかったんだ。アンドロイドになって変わった気はしたけど、変われなかった」

キョン「おまえはどうだったのかなと思ってな…」

長門「…」

キョン「俺は…朝比奈さんの言っていることも、谷口の行動も、古泉のことも」

キョン「まったく理解できないわけじゃなかった」

長門「……」



587 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:18:47.08 ID:AP/Y+GSlO
長門「私も、変わらない」

キョン「そうか…まあ、そうだよな。そうだった」

長門「人間は…難しい」

キョン「…そうだな」

キョン「この船のメインコンピュータもそう思っていたんだろうな」

キョン「人間の心は、同じ人間でさえ複雑で扱うのが難しいから…」

長門「……心」

キョン「ああ。さっき朝倉がいいこと言ってたな。あの朝倉がな…」




588 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:20:33.84 ID:AP/Y+GSlO
キョン「…コーヒーでもいれてくるよ。今の俺にはそれしかできないからな」

キョン「早くよくなれよ、長門」

キョン「じゃ、ちょっとだけ待ってろ」



長門「……」

長門「……私の」

長門「心………」




590 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:21:44.20 ID:AP/Y+GSlO

リフレッシュルーム

朝倉「長門さん、どうだった?」

キョン「さすがに歩き回ることはできないだろうけど、思ったより元気そうだったぜ」

朝倉「そう。よかったわ」

コポコポポ

朝倉「コーヒー?」

キョン「ああ、長門にな」

朝倉「そう…」




591 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:23:14.53 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「ねぇ、私にも淹れてくれる?」

キョン「…え?」

朝倉「船を降りる前に、あなたの淹れたコーヒー…飲んでみたいな」

キョン「……」

キョン「ああ。わかった」




595 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:24:04.18 ID:AP/Y+GSlO
キョン(もしも)

キョン(朝倉の心も、記憶が違うだけでもとの世界と変わらなかったら)

キョン(あの台詞のなかに、朝倉の本音が含まれていたりするのだろうか)

キョン(ゲーム中だけじゃない、本当の本音が…)

コポコポポ

朝倉「………」




597 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:25:31.62 ID:AP/Y+GSlO
朝倉「ふふふっ」

朝倉「本当。これは、苦いわね」

キョン「………」

朝倉「でも…」

朝倉「今は、この味が最高だわ…」


朝倉「ありがとう、キョンくん……」




603 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:30:38.03 ID:AP/Y+GSlO
- ホウコクショ -
コギトエルゴスム : ミンカンユソウセン

XXXX チキュウニムケテ コウコウチュウニ
ショウソクヲ タツ

XXXX チキュウ フキンヲ
ヒョウリュウチュウニ カイシュウサレル

メインコンピュータノ ボウソウ
トウサイカモツノ イシュセイメイタイ
ソウホウノメンカラ ゲンインヲ チョウサチュウ

オオモリ エイジロウ : センチョウ
タニグチ : コウカイシ
コイズミ イツキ : センチョウ ホサ
アサヒナ ミクル : ツウシンシ
イジョウ4メイハ シボウ
センナイニテ イタイヲ カクニン




604 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:31:10.99 ID:AP/Y+GSlO
ナガト ユキ : コギトエルゴスム メカニック
ゲンザイ チリョウセンター ニテ
リョウヨウチュウ

アサクラ ゴチョウ : ウチュウグン ショゾク
キカンゴ グンヲ タイエキ
ゲンザイハ イリョウ・フクシヲ
モクテキトシタ
ロボットカイハツメーカーニ キンム




606 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:32:19.38 ID:AP/Y+GSlO
ホソク :

センナイ カイシュウチュウニ コガタノ
サギョウロボットヲ ハッケン
コウコウチュウニ シンキトウロク
サレタモノト ハンメイ

ナマエ キョン


SF編

『機心』


──FIN──




613 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/01(月) 03:34:16.81 ID:BdkNhQi30
>>1



615 名前: ◆tnfs5cJy3U :2008/12/01(月) 03:35:16.60 ID:AP/Y+GSlO
お疲れさまでした。
長かったので、読むの疲れたと思います。 

次からはもう少し短くします。 

あと、次また投下するの夜になると思うので、スレ落としちゃってかまわないです。

立てるときは同じスレタイで立てます。

では、ありがとうございました。おやすみなさい




長門「あの世で私に詫びつづけろ…」 ― 功夫編 『伝承』 ―
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