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出木杉「……久しぶり」
502 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/19(水) 23:49:12.45 ID:l79ox2250
四次元ポケット。

ドラえもんが、これを残したということは、つまりそういうことなのだろう。
僕には、その権利がある。

僕はそれをスーツのポケットに突っ込むと(そういえば、僕はまだ着替えていなかった)、とりあえず顔を洗うことにした。

そして新しいコーヒーを注ぎ、僕に今何が出来るか、考えてみることにした。


幸い、今日は休みだ。

時間はたっぷりある。


RadioheadのCDをコンポの中に入れた。
creepが流れてきたので、即効で電源を切った。



出木杉「……久しぶり」
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ブログパーツ 出木杉「……久しぶり」
518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/19(水) 23:52:41.84 ID:l79ox2250
しかし、何時間かけても、何も浮かんではこなかった。

僕がしたいこと。

それはいったいなんだろう。




単純にそれを、考えて、決めた。



僕は、ポケットの中からある道具を取り出した。


ピンクの、大きな扉。


どこでもドア。




537 名前:誰か半角シャープくれ:2008/11/19(水) 23:55:00.74 ID:l79ox2250
僕が行きたいところ。




そんなところ、ひとつしかなかった。





出木杉「しずかさんのところに、連れて行ってくれ」



僕はそういって、ドアを開けた。


四次元ポケットは、テーブルの上に置いたまま。




559 名前: ◆GoKuglY1Jo :2008/11/19(水) 23:58:22.76 ID:l79ox2250
扉をくぐったそのとき、

僕は何か光を浴びた気になった。




ああ、昔、しずかさんが言っていた気がする。

しずか『人生って言うのは、思っている以上に短いのよ』

出木杉『どういうこと?』

しずか『人生でもっとも大事な瞬間というのは、多分、10秒とか、15秒とか、本当に短い時間しかないの。
    そのほかは、出がらしみたいなものだわ』

出木杉『この時間も出がらしなのかい?』

しずか『たぶん』

出木杉『ひどいなww』


そうか、しずかさん。


この、数秒が、僕の人生の中で、一番、大切な時間なんだな。




584 名前: ◆GoKuglY1Jo :2008/11/20(木) 00:02:45.94 ID:X0oItE/l0
扉を抜けた先は、どこかの教会だった。

なるほど。
結婚式……だもんな。
大きなステンドグラスが目の前にあった。僕はその荘厳さに圧倒されつつも、あたりを見渡した。

そして、すぐに見つけた。


白い、ドレス姿の彼女。




出木杉「しずかちゃん」


その人は、僕に気づいた。


出木杉「……久しぶり」


僕は言った。





601 名前: ◆GoKuglY1Jo :2008/11/20(木) 00:06:39.96 ID:X0oItE/l0
逆行の中で、彼女は振り向いた。
そして僕の顔を、見た。


しずか「……出木杉……さん?」


ああ。


何年ぶりだろう、この顔。この姿。



出木杉「……やぁ」

駆け寄ってくる彼女。

しずか「本当に、出木杉さん?」

出木杉「本当さ。僕、僕だよ」

しずか「……」

出木杉「久しぶり」

僕は、重ねて言った。




613 名前: ◆GoKuglY1Jo :2008/11/20(木) 00:09:50.84 ID:X0oItE/l0
そう言うと、見る見るうちに彼女は泣き顔になった。

しずか「会いたかった!……本当に、会いたかった!」

そういって、彼女は僕の胸に飛び込んだ。
彼女の涙が、僕のシャツをぬらした。


僕は少しためらって、彼女の背に手を回した。

そうしているうちも、彼女の涙は止まらない。



しばらく、このままでいよう。

僕はそう思った。

が、その願望は、まったく不本意なものに破られた。


のび太「……出木杉」

現れたのは、くろいタキシード姿ののび太君。




631 名前: ◆GoKuglY1Jo :2008/11/20(木) 00:13:25.50 ID:X0oItE/l0
出木杉「……のび太君」

のび太「どこでもドア?!……なんで、ここに」

出木杉「……」

のび太「ドラえもんが……?まさか」

出木杉「全部話してもらったよ」

ドラえもんにね、と、僕は続けた。


のび太「くそっ、余計なことを」

出木杉「何が余計だよ」


僕は続けた。


出木杉「これですべてもとに戻ったのさ」




655 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:18:55.65 ID:X0oItE/l0
僕はしずかさんを守るように背中に押しやった。

のび太「……」

出木杉「……これで、最初に戻ったんだよ」

のび太「……くくく」

出木杉「何がおかしい?!」

のび太「お前はなにもわかっちゃいない。最初に戻った?そんなことはないさ。しずか!」

僕のうしろで、しずかさんがびくりとからだを震わせた。

のび太「早くこっちにくるんだ。すぐにだ」

のび太君は、静かに言った。

出木杉「……行く必要なんてない」

のび太「いーや、無理だね。お前はこっちに来なくちゃならない」

出木杉「何……?」

僕の腕にしがみつきながら、震えるしずかさん。

出木杉「いかなくていい。こっちにいればいいんだ」

僕は言った。




661 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:19:48.15 ID:r46ztA2U0
本格的にのび太が悪だな。予想外だ。



683 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:23:36.39 ID:X0oItE/l0
のび太「あの時した話を忘れたのか?しずか」

のび太君は言った。

出木杉「あの時した話……?」

僕はしずかさんを見た。

のび太「出木杉、お前としずかを別れさせたとき、僕はひとつの条件を出したんだ」

出木杉「条件……?」

のび太「単純に考えろ、出木杉。ドラえもん、ドラえもんの道具を持つ僕は、この世界で最強だ」

出木杉「……」

のび太「お前一人の人生なんて、造作もない」

出木杉「まさか……」

のび太「お前の人生に、僕が何もしないことを約束した上で、しずかはお前と別れたんだ」

出木杉「……そうだったのか」




711 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:27:59.34 ID:X0oItE/l0
のび太「しずか。こっちにこい。あの約束は、まだ続いている」

しずか「……」

しずかさんが、僕の手を離す。

出木杉「……行くな」

しずか「……ごめんなさい」

出木杉「……」

何もいえない僕のことばを、違う誰かが代弁した。

その声は、僕らの後ろから不意に聞こえてきた。



「……いや、その約束は、もう効かない」


振り返る、ぼくら。




ドラえもん「……もう、これで終わりだよ、のび太君」


ドラえもんが、そこに居た。




743 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:32:49.23 ID:X0oItE/l0
出木杉「ドラえもん!」
しずか「ドラちゃん!」

のび太「……ドラえもん……」


ドラえもん「のび太君。やっぱり僕らは、間違っていたんだよ」

のび太「……何を今更言うんだ」

ドラえもん「……出木杉君の作った麻婆豆腐を食べたとき、はっとしたんだ」

のび太「……何の話だ」

ドラえもん「君の知らない話さ。知ってるかい?出木杉くんはしずかちゃんと同じような料理を作るんだぜ」

しずか「……え」

ドラえもん「コーヒーの淹れ方も。すごくすごく、懐かしく感じたんだ」

のび太「だからなんだって……」

ドラえもん「出木杉君のほうが、しずかちゃんを幸せに出来る」




749 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:34:12.57 ID:J3JeAPPs0
そりゃ出来杉とのび太じゃな・・・



766 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:36:01.33 ID:X0oItE/l0
ドラえもんは言った。

ドラえもん「君に、しずかちゃんを幸せにすることは出来ない」

もう、ここで終わりにしよう。

ドラえもんは続けた。


のび太「……は」


のび太君は、一息ついて、そして、膝を折った。

僕としずかさんは、黙ってそれを見ていた。






805 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:41:49.31 ID:X0oItE/l0
……

僕はピアノの椅子に座り、しずかさんがバイオリンを構えた。
教会の中で、バイオリンを構えるしずかさんの姿は、まるでレットイットビーに出てくるマリア様のように見えた。

そして僕はといえば、久しぶりのピアノは、今まで以上に大きく見えていた。


出木杉「曲は?」

しずか「あなたの一番好きな曲で」

出木杉「バッハのカンタータ147番」

しずか「主よ、人の望みの喜びよ、ね」

出木杉「僕の一番好きな曲だ」

しずか「私もよ」

ポーンと、僕はひとつ鍵盤をたたいた。

出木杉「……多分大丈夫、弾けるよ」

しずか「それじゃあ……おねがい」

僕は、目を閉じた。そして、鍵盤をたたいた。




828 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:47:17.65 ID:X0oItE/l0
久しぶりのその曲は、なんだか初めて聴いた時と同じような感覚だった。

しかし指は、自然に動いていた。

ピアノを弾きながら、色んなことを思い出した。
でも、そのどれもが、目の前にいるしずかさんの背中に集まって、消えた。

彼女がいれば、それでいい。


つまり、そういうことだ。


僕は無心で指を動かした。


弦から放たれる音に、僕は体を任せた。

大丈夫、やっていけるさ。
僕は自分に言い聞かせた。

すべては元の鞘に戻った。
ここから、また始まるんだ。




834 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:48:20.68 ID:X0oItE/l0
曲が終わって、椅子をたって、しずかさんを抱きしめた。

今までで、一番幸せな抱擁だった。









おわり。




838 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:48:39.28 ID:FgF6buWM0




854 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/20(木) 00:49:33.34 ID:EgAXZa1F0
結局最後にリア充が勝つのか




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この記事へのコメント
あばばばばば1wwwwwwwww1だよぉwwwwww
2008/11/20(木) 23:58:44 | No.1585 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
なんか納得がいかねぇ……。
何がとは言えないけど。
2008/11/21(金) 00:55:06 | No.1586 | 誰か | #OARS9n6I[ 編集]
主人公のハッピーエンドなのに後味悪いな
出木杉に共感しづらいせいか
2008/11/21(金) 07:36:46 | No.1588 |   | #-[ 編集]
ドラえもんでこういう話作るの流行ってるのかね。
2008/11/21(金) 08:07:20 | No.1590 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
リア充の出来杉に折れてもらわんと
のび太はタダのクズじゃんか。
2次創作でもそこを揺るがすなよ
ドラえもんの根幹なのに。
2008/11/25(火) 18:13:22 | No.1618 | 戯言ヴぃp | #-[ 編集]
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